加藤あい 議員
11年5月30日(月)
平成23年度一般会計補正予算等に対する賛成討論 11年5月定例市会 閉会本会議討論
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私はこれらの議案に対して討論を行います。
今回の補正予算は被災地への支援や被災者の受け入れ支援・経済対策・防災対策の総点検を行うもの、また、議員報酬の一割カットや費用弁償廃止に伴う財源を救援復興に当てるもので、必要なものであり、賛成するものです。以下、三点について申し述べます。
第一に、京都市防災対策の総点検及び地域防災計画の見直しについてです。今回はコンサルタント費用1000万円程度とのことで、8月に中間まとめ、12月に最終報告がされるとしています。市長は4月20日の記者会見で「被害想定の妥当性について点検をする」ことと、「原子力発電による放射能の問題について琵琶湖の水への影響等しっかりととりくんでいく」ことをすでに表明されています。局長も原発事故対策について「重要な問題と認識している」と本会議答弁で述べられました。国の基準で運用し、これまでの安全神話が崩壊したのですから、上位計画に従うだけでは市民の安全を守れないことは明らかです。市の総点検に基づき必要な対策を府や国の防災計画に位置付けさせる働きかけが必要であることを指摘しておきます。また、現在、防災会議に資料として出されている情報については同時進行で市民や議会に公開されていません。ことは、市民の命と安全に関わる問題です。英知を集めて、市民的議論を保障するためにも、情報公開を徹底して行うことを求めます。
第二に、本補正予算約310億円の内300億円をしめる中小企業金融対策預託金をはじめとする経済対策についてです。東日本大震災の影響で売上が減少している業者のみなさんを対象としたものであり、必要な措置と考えます。しかし、問題は影響の深刻さにかみ合ったものとなっているかという問題です。当局もそうした状況について「大変きびしいと認識している」と答弁されています。そうであるなら、更なる拡充が必要ではないでしょうか。2年となっている緊急融資の据え置き期間を拡大し、利子補給や保証料補給を実施し、債務返済と融資希望者に保証渋りや貸し渋りを起こさせないよう行政指導を行うことを重ねて求めます。
第三に、財源問題についてです。支援・受入における経費は国において補助・措置されるスキームとなっています。震災後2ヶ月、長引く避難所生活で500人以上が亡くなる等、二次被害が広がっています。被災地のみなさんの願いはいち早い取り組みです。第二次補正を秋に先送りするというのは、政府が被災者の置かれている事態の深刻さを認識しているのかどうかが問われる重大問題です。また、被災地への市職員派遣や受け入れ支援におおいに取り組むとともに市民サービスの水準についても、しっかり確保しなければなりません。国に対し第二次補正を今国会に提出し、早期に対策をとるよう求めるべきです。なお、財源更正に公債償還基金の取り崩しがありますが、当局からも「禁じ手である」と答弁があったように、財源は慎重に検討されるべきであることをひとこと申し述べ、 補正予算に対する討論とします。