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市会報告

西村よしみ 議員

07年12月14日(金)

「道路特定財源の一般財源化を求める意見書」の提案説明 07年11月定例市会 閉会本会議討論

 日本共産党市会議員団を代表して「道路特定財源の一般財源化を求める意見書」の提案説明をいたします。
 政府・与党は、道路特定財源のしくみを、将来まで温存する動きを強めています。
 道路特定財源は、国道と都道府県道の舗装率が5%しかなかった半世紀前に、「道路整備が急務だ」という理由で「臨時措置法」としてスタートした制度であり、舗装率が97%を超えた現在も、これを続ける理由はまったくありません。むしろ税金の無駄遣いに対する国民の批判が強まっています。巨額の税収をあてにして無駄な道路をつくり続け、浪費の温床となってきた道路特定財源をやめ、使い道を「特定」しない「一般財源」として、社会保障などの予算にも回せるようにすることは国民的な重要な課題です。本当に必要な道路は一般財源で建設できます。
 こうした世論に押されて政府は、2005年12月9日、「一般財源を前提とした道路特定財源全体の見直し」を閣議決定しました。
 ところが政府・与党は法改正を先送りしたうえ、さらに昨年12月、道路特定財源の一般財源化の「具体策」としては、わずかに「道路歳出を上回る税収は一般財源とする」という抜け道を決めました。
 実際に国交省が発表した「道路の中期計画」素案によると、今後10年間の道路建設費は68兆円、一年当たり6.8兆円に上ります。道路特定財源は国・地方合わせて6兆円程度で、今後10年間はすべて道路建設に使い切る計算になります。国交省大臣は11月27日の記者会見で、68兆円の「中期計画」を見直すつもりはないとのべ、それによって「一般財源」がゼロとなっても「閣議決定のとおりである」と語りました。
 これでは、無駄な道路建設をやめるどころか、特定財源の税収を超えるまで道路建設費を増やせば、一般財源には1円も回らないことになります。一般財源化の実現とは正反対の方針です。
 いま、貧困を余儀なくされた国民の最後のよりどころである生活保護費さえ引き下げをねらう一方で、道路特定財源の巨大な既得権益を守ろうとする姿勢は逆立ちしています。
 国民の世論が、政府に「一般財源化」を決定させた事実は消せません。当初の決定を守り、無駄な道路建設の温床となっている道路特定財源を一般財源化するよう求めます
 以上、みなさんの賛同を訴えて、提案説明とします。