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市会報告

さとう和夫 議員

07年5月29日(火)

「雪だるま式の負担増に反対し、6月の住民税増税の中止を求める意見書」の提案説明 07年5月定例市会 閉会本会議討論

 日本共産党市会議員団は、表記の意見書案を提案していますので、その提案について説明いたします。
 今年も6月に市民の皆さんのところに住民税の決定通知書が送付されますが、昨年の6月から8月にかけて市内の各区役所の窓口で起こった混乱が再現されようとしています。
 昨年、とくに年金生活の方々が「年金が増えていなのに税金だけ上がっているのは、計算間違いではないか」とか、「もともと年金が少ないのに、とても払えない」とか苦情や相談で殺到いたしました。住民税の決定通知書が送付されて、わずか2週間で、直接区役所の窓口におとづれた人々は、1万人を超えました。その後、国保料や介護保険料などの通知もあり、4万人近くもの人々が区役所の窓口に殺到したことになりますが、まさに、同じことが起ころうとしているわけであります。
 なぜ、こんなことがおこったのでしょうか。
この間、高齢の年金生活世帯においては「配偶者特別控除」の廃止とともに、「老年者控除」の廃止、「公的年金等控除」の縮小、高齢者の住民税非課税措置の段階的廃止などの年金課税の強化で、年金収入はむしろ減っているのに「見かけ上の所得増」で国民健康保険料や介護保険料の値上げに連動し、雪ダルマ式の負担増が押し付けられたためです。
 しかも、今回の定率減税の全廃によって、年金生活者をはじめ多くの住民は増税となります。こうして全体として雇用者所得が8年連続で減少し、また年金課税が強化される中で、新たな国民負担増はしめて1兆7,000億円にもなります。
 その一方で、政府は減価償却制度の見直しや証券優遇税制の延長など1兆7,000億円もの大企業減税をそのまま続けています。
 結局、庶民増税分が、大企業優遇の減税にまわっているということです。「国民生活や景気への影響も大きく、高齢者や庶民いじめの政治はやめてほしい」という声が大きく広がっています。
今こそ格差と不公平を是正するためにも、6月の住民税増税の中止を求める意見書を採択するよう、同僚議員のご賛同を訴えて、私の提案に関する説明とします。