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市会報告

せのお直樹 議員

06年10月 6日(金)

「桝本市長に対する辞職勧告決議案」に対する賛成討論 06年9月定例市会 閉会本会議討論

 日本共産党市会議員団を代表して、「桝本市長に対する辞職勧告決議案」に対する賛成討論を行います。

 市長の現状認識の甘さが提案説明の中で指摘されました。桝本市長就任後の違法薬物逮捕者は22人、内環境局は18人です。市長就任前10年間での環境局、当時の清掃局の逮捕者は4人。桝本市長の下で急増しています。不祥事に対する認識のひどさが、まともな対応を取らないという結果を引き起こし、不祥事が拡大し続けたのです。しかも市長はメスを入れる機会が何度もあったのに、それを怠ってきました。市長就任1期目の平成10年、環境局で4名、交通局で1名の薬物逮捕者を出しています。さらに市長2期目の平成13年にも環境局で5名の逮捕者を出し、しかも一人は売人でした。にもかかわらず市長はなんらまともな対応をとってこなかったのです。その間、平成12年には、こともあろうに、かつて覚せい剤取締法違反と銃刀法違反で分限免職された人物を再度市職員に採用しています。桝本市長の認識のひどさは今に始まったことではないのです。かかる認識の持ち主に今後も市政運営を委ねるならば、市民にとって取り返しのつかない損失をもたらし、市政への信頼をよりいっそう失墜させることは明白であります。

 この間の論議で、同和団体幹部などに対する特別扱いが異常を極めていたことも明らかになりました。部落解放同盟の幹部であった東山区の元ケースワーカーが長年にわたって庁舎の駐車場にベンツとミニクーパーといった高級車を止めていたにもかかわらず全く是正されなかったこと、市民からの貴重な預金に手を出すという重大な犯罪を犯したこの人物に1千万円を超える退職金を渡して退職させた事実は、同和特別扱いを象徴するものです。無免許で公用車を運転していたとして懲戒免職になった市民美化センターの元連絡車運転手は、かつて暴行事件などを起こし二度にわたって懲戒処分を受け、40回もの指導を受けていたにもかかわらず、まともに仕事をしていませんでした。この人物は平成16年まで自由同和会京都府本部の役員をしていました。同和の特別扱いが物言えぬ職場をつくり出し、市行政全体を蝕んで不祥事続発に繋がって行ったことは明らかです。

 ところが、市長は「大綱」で、現在も続いている同和特別扱いにはいっさい触れず、頬かむりをし続けています。腐敗の根幹を認めることもできず、隠蔽体質を改めることができない市長に、職務規律の確立も不祥事の根絶もできないことは明らかです。

 また、「運転しない運転手」など、まともに仕事をしない、仕事を与えない状態を長年にわたり放置し続けてきたひどい実態も明らかになりました。不祥事続発を受けて設定された「服務規律等強化月間」中にあっても、かかる異常な勤務実態には何ら手を加えられることなく放置されてきたことは重大です。市長は議員から具体的に指摘されれば、ようやく重い腰を上げるといった消極的な対応にとどまっています。このことは、桝本市長に今の市政を改善する意欲も能力もないことを如実に示すものです。

 10月1日から家庭ごみの有料化がはじまりました。有料指定袋お試しセット配布での混乱は言うに及ばず、その後の対応についても、ひどいものです。お試しセットが配布されていなかった地域で、市民がわざわざ「ごみ袋の配布がまだです。早く配ってください」と書いた紙を青いごみ袋に貼り付けて出されたものを収集車が放置して行った例は象徴的です。そもそも、不祥事が続発するさなかに、市民に新たに年間20億円もの負担を押しつけてはばからない市長に、もはや市民の暮らしを委ねることができないことは明らかです。

 辞職勧告決議案への賛同を心から求めまして私の賛成討論といたします。