赤阪 仁 議員
05年10月13日(木)
自衛隊のイラクからの撤退を求める意見書提案説明 05年9月定例市会 閉会本会議討論
日本共産党京都市会議員団を代表しまして、わが党が提案する「自衛隊のイラクからの撤退を求める意見書」(案)について提案説明を行います。
ブッシュ政権がウソの口実で強行したイラク戦争は、何万人ものイラクの人々の命を奪い、米兵の死亡者も1900人を超えています。イラク国民の命とくらしを破壊し続ける、アメリカの無法な戦争が、テロを呼び込み、戦争はますます泥沼化しています。米国を中心とするイラクへの無法な侵略戦争と占領支配が、イラク情勢悪化の根源になっているのです。
この侵略戦争を正当化するだけでなく、協力・加担の道を進んでいるのが小泉自公政権です。多くの国民の反対を押し切ってイラクへの派兵を強行した自衛隊は、米軍指揮下の「多国籍軍」に組みこまれています。航空自衛隊は米兵・軍事物資を空輸しており、陸上自衛隊は、英軍の「管轄」下にあります。情勢悪化は、自衛隊が駐留する地域も例外ではありません。小泉首相は、イラク全土が戦争状態であることは明白であるにもかかわらず、「自衛隊が居る所は非戦闘地域だ」といってきました。しかし今日サマワの自衛隊宿営地に砲弾が撃ち込まれる事件が相次ぎ、政府の言い分は、すべて崩れています。
ところが小泉首相は、米国の要求に応え、12月に期限切れを迎える自衛隊のイラク派兵の延長も検討するなど、ブッシュ政権が掲げる先制攻撃戦略のもとで、在日米軍基地と、自衛隊の海外派兵態勢の強化をはかろうとしています。選挙後のNHKの世論調査でも、「イラクからの自衛隊撤退を求める」声は7割を超えています。憲法違反の自衛隊派兵をこれ以上続けることは日本国民を引き続きテロと戦争の危険にさらすものであり、許されません。
いまこそ、日本政府は自衛隊を速やかに撤退させ、イラク情勢の平和的打開にふみだすべきときです。
米国とともにイラクに派兵した三十八カ国中、すでに十二カ国が撤兵しました。連絡将校を残すだけが二カ国、年内撤退予定が三カ国、英国も、韓国政府も国内世論を考慮して派兵縮小を検討しており、撤退への動きがない国は半数以下になるなど、国連憲章にもとづいて紛争を平和的に解決することを求めるアジアと世界の平和の流れが広がっています。小泉首相がイラク侵略戦争の正当化と自衛隊派兵に固執するなら、いっそうの国際的な孤立と敵意の増幅を招きます。
自衛隊の速やかなイラクからの撤退は喫緊の課題です。同僚議員各位のご賛同を重ねてお願いいたしまして私の提案説明を終わります。