せのお直樹 議員
05年3月18日(金)
予算関連議案について継続審議を求める動議 05年2月定例市会 閉会本会議討論
日本共産党市会議員団は、平成17年度一般会計予算案ならびに関連議案28件について継続審議するよう求めておりますので、その理由を申し述べます。
来年度予算案は、敬老乗車証の有料化で6億円、国保料の値上げで8億円、障害者医療等の有料化、保育料の値上げでおのおの2億円以上、さらに市営葬儀の廃止、高校授業料・幼稚園保育料値上げ、文化・スポーツ施設の使用料の値上げなど、まさに赤ちゃんからお年寄りまで、市民に大幅な負担増を強いる予算案となっております
ところが、これほど全般的な市民負担増の提案であるにもかかわらず、市民生活への影響がまともに分析されておらず、市民への説明と意見聞き取りもほとんどされておりません。
公営企業等予算特別委員会の総括質疑で敬老乗車証の有料化にかかわり、市長は「一括して3000円出せないと言うのは、わが国の常識からは考えられない」と答弁されましたが、負担しなくてはならない方で、生活保護基準を下回る収入しかない高齢者も少なくありません。市長の答弁は市民の実態をまったく無視したものであり、敬老乗車証有料化の市民生活への影響についてほとんど何も考えられていなかったことを如実に物語るものです。
国保料値上げに関しても、低所得者層の負担増は耐え難いものです。ところが議論をすれば最後の決まり文句は、「国保運営協議会に諮問し、答申をいただいた」との答弁です。いったい、その答申をどれだけ慎重に検討されたというのでしょうか。結局、責任のすり替え以外の何ものでもありません。
文化・スポーツ施設の利用料値上げでも、市民活動への影響について調査もされず、市民から意見を聞く最大限の努力をすべきです。
継続審議を求める二つ目の理由は、市民への負担増はどうしても避けることができないのかという点での議論がつくされているとはいえず、市長の説明も極めて不十分だからです。
阪神道路公団民営化後の京都高速道路建設計画の市の財政負担についての全体像はまったく不透明で、まともな説明はありません。総額230億円の焼却灰溶融炉施設を、一方で様々な分野での市民負担を増やしながら本当に建設する必要があるのか、安全面からも必要性からも疑問です。同和対策は「終結した」といいつつ、自立促進援助金など特別扱いは温存されています。なぜ、これをやめることができないのか、市民の理解は得られておりません。
市長は、市民に納得のいく十分な説明をおこない、市民の意見を広く聞くべきです。したがって、市民負担増を回避するための議論を尽くすべく、本予算案などは再付託し継続審議とすべきです。
同僚議員のご賛同を心から期待しまして、動議の提案とします。