ふじい佐富 議員
04年5月28日(金)
高速道路ランプ工事契約変更 反対討論 04年5月定例市会 閉会本会議討論
日本共産党市会議員団は、議第81号京都市道高速道路2号線ランプ新設工事委託契約の変更には反対という立場をすでに表明しています。どこに問題があるのか? なぜ反対をするのか? 私は日本共産党市会議員団を代表して討論を行います。
3年前、2号線ランプの委託金額は59億円でした。それが今回の提案で1.3倍の78億円に増額する。上鳥羽ランプの一部の新設工事に着手するとともに、橋脚の形と位置を変更するという内容です。委員会では、阪神高速道路公団との財政負担の区分について「負担部分の境界は、公団の採算性を考慮して決めている」とし、公団の言いなりとも取れる答弁がされ「京都市の負担が増えないように努力する」とは答弁されていますが、裏づけのない話です。
第1に、一般街路との接続、橋脚の形、ランプ位置の変更を上げていますが、はじめから位置設定をしっかりと精査していれば変更しなくても済む問題です。
第2に、阪神高速道路公団の採算性を考慮して物事が決められていけば、大阪市の二の舞になるということです。淀川左岸線は「不採算路線」になるとして、大阪市が事業主体になるようにと押し付けられました。大阪市の財政負担はこれによって、一挙に6,5倍近くに膨れ上がるとされていますが、生きた教訓にすべきです。
第3に、ランプつまり、高速道路への取り付け道路は、そもそも阪神高速道路公団の仕事です。阪神高速道路公団は自らの建設費負担を少なくするため、料金所までは一般街路だという勝手な理屈を考え出し、財政負担を地方自治体に求めてきました。最初に導入されたのがこの京都です。阪神高速道路公団に言われるがまま、この事を認めた市長の責任は重大です。
第4に、何回も契約変更を繰り返してきては財政負担が増え続けているという問題です。4年前には新十条通の工事委託契約の変更で458億円が674億円へと216億円、約1,5倍の増加。この時には、巨額の膨張について与党会派でさえも「付帯決議」をつけざるを得なかった。
その内容は「…事前調査のあり方と事業計画の甘さを指摘しざるを得ない。」とし「よって、理事者は、阪神高速道路公団に対し、二度とこのような変更のないよう強く申し入れるとともに」と続き「市民の信頼回復に努めるべきである」としています。しかし、3年前には伏見ランプの工事変更で3億円の増額。事態は何も変わっていません。
以上の事を指摘し、理由を述べて、私の反対討論を終わります。