山中 渡 議員
03年10月 3日(金)
下京区中学校の統廃合は、継続審議に 03年9月定例市会 閉会本会議討論
議第176号、178号議案を再付託して継続して審議するよう動議を提出するものです。
この議案は下京区の5つの中学校を一つに統合することおよびその関連議案です。
まちづくりやまちの発展にとって学校施設は大きな要です。それだけに多くの当該の関係者の皆さんが地元の中学校の現状とありかたについて心配され、将来のあり方について意見交換を始められました。意見交換では「学校の改修にもっとお金をかけられないか。」「少数では子供に元気が出ない気がする」。「こどもの部活動に支障がある。」「早く新校舎ができる道はないのか。」の声が出されたと聞いています。
統合が話題になった際も「地元の学校が残るならそれがいいに決まっている」
「このまま待っていても事態が改善されるのか。」など不安の声が出されたともお聞きしました。何よりも子供の教育条件向上をねがってのことです。今回の対象校となっているある中学校ではたびたびモルタルの壁が落下する事故がおこっていました。「体育館の窓が閉まらないまま。」「雨漏りが発生した」「クーラーを設置してほしい」など教育施設のあり方として誰もが心配する事態がありました。
統合対象となっている郁文中学校は新築後15年しかたっていません。地元の皆さんは新校舎に対する強い思いのもとに教育施設しての存続を強く期待されました。
地元の皆さんが現状を心配され、何とかならないかと考えられ行動をおこされたのは当然のことで大事なことと考えます。
教育委員会の取り組みはどうだったでしょうか。私はかつて統合対象校だからといって時々の学校の条件整備を怠ることは問題として改善を求めたことがあります。しかし教育委員会は今日に至るまで部分改善や補強はあっても独自の根本解決の方向は示してきませんでした。こうした実態が地元の不安を大きくした直接の原因と考えます。
まちづくりの問題についてもどうでしょうか。今回の議案によると人口5万人規模の地域に中学校が一つしか存在しないことになります。中学校別人口ですがほとんどの地域が1万人代から3万人台です。都心部では中学校別人口が5万人規模となるのは初めてです。学校施設の後退は下京東部のまちづくりと将来にとっても地域経済再生と発展を展望する上でも重大と考えます。また、個別の問題に目を転じても学校の改修や改築などの対策が統合でしかとれなかったのか。現在の教育条件がどうなっていて、現場の教員の意見を反映させることや統合により教育条件がどう変わるのかなど情報公開行うことなど教育委員会としての独自検討と情報公開が必要と考えます。
委員会でも我が党議員はまちづくりと一体で考えることを指摘しましたが住民などにこうした情報を広く公開する作業と時間が必要です。関連議案について議論を継続し論議を重ねるべきではないでしょうか。同僚議員の賛同を求めまして動議といたします。
(動議の提案は、賛成少数で否決されました)