2016年度公営企業会計予算についての討論 - 市会報告

2016年度公営企業会計予算についての討論

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終了本会議討論
赤阪仁議員
 日本共産党市会議員団は、議第19号の自動車運送事業特別会計予算については、反対、議第6号地域水道特別会計予算、議第7号京北地域水道特別会計予算、議第8号特定環境保全公共下水道特別会計予算、議第17号水道事業特別会計予算、議第18号下水道事業特別会計予算、議第20号高速鉄道事業特別会計予算については賛成しておりますので、その理由について申し上げます。
そもそも公営企業は、公営企業法第3条に定められた、「本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない」ことを、あらためて重視するべきことをまず強く指摘するものです。
 まず、はじめに議第19号の京都市自動車運送事業特別会計予算について反対する理由を述べます。
 反対する理由の第1は、乗客の命を安全に運ぶ市バス運転手の雇用と労働条件が「若年嘱託制度」によって、不安定なまま放置されているからです。2000年に導入された若年嘱託制度は、それまで給料表が行政職1表であったものを、5表の給与表に変えられ、平均賃金が1表の正職員の658万8千円に対して、5表の運転手の平均賃金は446万7千円。実に正職員に対して67.8%しかないという給与格差は、あまりにもひどいではありませんか。その上、若年嘱託から正職員になっても5表の給与表のままで低賃金が維持されるというのです。全国の公営バス事業の中でこの若年嘱託制度を持っているのは、京都市と名古屋市だけです。安倍内閣においても「同一労働同一賃金」の法制化が具体化されようとしている今日、この制度は直ちに廃止し、労働条件の改善を求めるものです。
 反対の理由の第2は、「管理の受委託」よって、現在、市バスの48系統の運行を6社の民間バス事業者に委託し、「コスト削減」を図っているからです。2013年に一斉受託更新が行われましたが、5年毎という事業更新であり、事業の継続性という観点からも不安材料を抱えることになります。
 とりわけバス事業は労働集約型産業であり、人件費削減が目的になるこの方式は、「公務労働」である市バスの運転をになっている民間バス事業者の労働者にも、当然同じ待遇でなければならないところを、そうなっていないのは問題です。民間任せにせず、交通局が委託先の労働者の処遇にも責任をもつべきであることを指摘しておきます。
 反対の理由の第3は、交通不便地域での公共交通の維持・確保が住民任せになっているからです。市民の足を守る、赤字でも市民の交通権を保障する、市バスをはじめとした公共交通の維持確保は公営企業の責任です。特に、山科や西京、伏見などの京都市周辺地域の交通困難地域でのさらなるバス路線の拡大や、ダイヤ改善で住民の足を守る要望は、高齢化社会が急速に進む今日の喫緊の課題です。にもかかわらず、京都市は、観光事業を重点に、岡崎行きバスや梅小路公園行きなどの新たな観光開発に伴う新規バス路線は新設するのに、毎日の市民の足を守ることには冷たいと言わざるを得ません。
 反対の理由の第4は、バス運賃は2014年の消費税転嫁値上げで引き続いて日本一高い状態が続いているからです。経常損益は12年連続で黒字であり、その額は6億31百万円となります。日本一高い運賃の値下げをすることを求めます。
 続いて、予算に賛成しております水道事業特別会計予算について申し上げます。長年の課題である、水道管の鉛管の計画的解消及び個人住宅の改修と連動した「補助制度」の拡大で2017年度末までに計画通り解消するよう求めます。また、老朽管の取り換え、耐震化は喫緊の課題です。16年度創設された、国の補助制度「老朽管路耐震化緊急改善事業」制度を活用し、一層の拡充・促進を求めます。また、4つの営業所に統合する計画は、市民サービスの後退につながらないように、民間委託拡大ではなく、公的責任を果たすよう求めるものです。命の水である琵琶湖疏水の安全安心を守ることは、高浜原発3,4号機の再稼働中止を求める大津地裁の仮処分決定にも言われているように重要です。原発事故による放射能汚染水の放射性物質の除去は、現状ではできないことが判明しました。原発再稼働は断じて認められません。
 下水道事業特別会計予算については、市民生活に不可欠であると同時に、台風18号による内水氾濫に対する防災対策としても、その運営は重視しなければなりません。雨水幹線については、公共下水道整備計画(中期経営プラン)に基づき過大な投資とならないようにその必要性を検証しつつ進めることを求めます。また、市民・事業者が利用できる「浸透桝の補助制度」及び「雨水貯留タンクの補助制度」のさらなる改善を求めるものです。
 地域水道特別会計、京北地域水道特別会計、特定環境保全公共下水道特別会計とも2016年度末で水道事業会計及び下水道事業会計に統合される予定です。統合に伴って料金制度及び地域水道の加入金については統一されますが、下水道の負担金制度については現行制度を維持するとの答弁がありましたが、大原は27万円、京北特環は48万円と住民負担が大きいので軽減措置をとられるよう求めます。
 次に、地下鉄・高速鉄道事業特別会計予算については、地下鉄5万人増客推進本部、若手職員増客チームなど全庁体制で取り組み、来年度は開業35周年を迎えます。烏丸線の施設更新にあたって国補助制度の拡充を求めます。この予算に、京都駅エレベーター増設、京都駅、五条駅のトイレの改修が予定されていますが、さらなる乗客サービスの向上を求めます。視覚障害者等の乗客の安全・安心策として転落防止柵の全駅設置が求められており、国の補助制度改善により促進されることを強く求めます。
 最後に、来年4月に安倍政権が予定している消費税10%の負担増に反対し、公営企業の適用除外を国にもとめると同時に、京都市が公共料金への増税転嫁はしないことを強く求めて私の討論を終わります。     

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