山本陽子議員の代表質問 - 市会報告

山本陽子議員の代表質問

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本会議代表質問
山本陽子議員
 山科区選出の山本陽子です。日本共産党市会議員団を代表して、市長に質問いたします。
 日本共産党市議団は、四月の選挙で18人の市議団となり、そのうち女性議員は8人となりました。私は、4歳と6歳の子育て真っ最中の母親です。子育ての大変さ、子育てしながら働く大変さは市民の一人として切実に感じてきました。女性、母親の感性を大切に、市民の皆さんの暮らしの実態、思いを議会へ反映させるために頑張ってまいります。
子どもの医療費は中学校卒業まで通院も無料に

 まず、子どもの医療費について質問します。子どもの医療費の助成制度は、うちの子もよその子もお金の心配なく医療が受けられるように...という母親の願いから各地で運動が広がり、子育て支援策として地方自治体が実施を拡大させている状況にあります。京都市でも、1992年から「乳幼児医療を無料に」と請願が出され、1993年には0歳、1歳児の医療費無料化が京都府内で実施されました。その後も続けられた住民運動が議会を動かし、制度の拡充がつづいています。本年度9月から対象が中学校卒業まで拡充されることは大きな成果です。
 しかしながら、京都市の子どもの医療費の助成制度は、3歳未満が一ヶ月1医療機関200円の負担で、ほぼ無料化が実現していますが、3歳以上だと通院は子ども一人につき3000円の自己負担です。この負担は今の子育て世代にとっては重いということを知っていただきたいと思います。
 ある家庭ではお父さんが単身赴任。お母さんがパートをしながら四人の子どもを育てています。今年の冬、一人の子がおたふく風邪にかかり兄妹3人全員にうつりました。治療に約7000円かかりましたが、それでも1人では3000円かからないので助成は受けられませんでした。四人の子どもを育てるには、家計は逼迫しています。毎月の食費は6万円。長女を塾に通わせますが、下の子も塾へやるとなると家計は厳しく、子どもの教育費が一人あたり1000万円と言われる時代に、医療費の負担がなくなれば子育ての安心は増すといいます。
 また、ある家庭では、お父さんが非正規の仕事で、お母さんは内職で、子ども3人を含む一家5人の生活を支えます。年収300万円台。まさに一日の食費は1500円使えればいいところです。小学校3年生のお兄ちゃんには、少し体調が悪くても様子をみて、病院に行くのを我慢してもらっている、と言います。
 兄弟が多いほど家計への負担が重く、病院に連れていってやりたいが、医療費も節約したいという親の葛藤もあります。兄弟二人では6000円、3人では9000円という自己負担の設定は、「子育て世帯への経済的支援策」としては、負担の方が重すぎます。2013年に京都市が行った「子育て支援に関する市民ニーズ調査」で、子育て世代が望む支援は、「経済的支援の充実」であると答える世帯が30%をこえてダントツ1位という結果が出ています。
 昨年、子どもの貧困が6人に一人という調査結果が厚労省から発表されました。相対的貧困は見えにくいと言われますが、ぎりぎりのところで子育てする世帯は確実に増えています。
 市長、医療費の負担が重く子どもの受診を我慢せざるをえない家庭があることについて、どう思われますか。
 今、身近な地方自治体が住民の生活の大変さをしっかりと受け止めて、子育て支援として血の通った政策を実施することが、子育て世帯にとってどれだけ励ましとなるかを考えていただきたいと思います。
 名古屋市では2011年から中学校卒業までの医療費の無料化を実現しています。今年度の予算額102億円。その試算を参考に京都市での負担を割り出すと約65億円になります。一般会計予算の0・9%で京都市も実現できるなら、市長のこころ一つの決断で可能ではないですか?
 京都府内で、府の制度に上乗せして通院の無料を拡充していないのは京都市のみとなりました。京都市は、子育て世代の願いに応えるのかが問われています。この社会状況のもとで、今こそ3歳以上の自己負担3000円をなくして、中学校卒業まで子どもの医療費無料化を拡充していくべきであると考えますがいかがですか?
<市長>国による補助がない中、府市で協調し6回拡充してきた。9月からは中学校3年生までに拡充する。さらなる軽減については、府との協調で現実的な拡充策を引き続き研究するが、中学校卒業までの無料化は多額の経費が必要であり困難。子どもの医療費負担軽減は全国一律に実施されるべきであり、国の補助制度の創設を他市と連携して強く要望する。

学童保育の児童数増に伴う緊急の対策を

 次に、学童保育について質問いたします。本年度から、学童クラブ事業の対象が小学校6年生まで拡大されました。高学年の子どもであっても、保護者が昼間に留守の場合、安心して生活する居場所があるということは保護者にとっても大変安心であり、対象拡充は歓迎されるべきことです。しかし、施設整備が整わないままの学童児童数の増大で、学童クラブ側の対応はおいついていないという現状が出されています。また、その弊害は家庭にも及んでいます。
 施設の拡大が困難であった児童館では、学童に入れなかったという保護者から声が上がっています。「保護者のいずれもがフルタイムでないからと入所を制限された」、また「小学校1年生から通っていた学童を、人数の増加で移動してほしいと言われたが、子どもの理由で移動は断念した。仕事をパートに変えて対応している」「パートタイムで働いて、下の子は保育園に通えているのに小学校一年生の上の子が学童に入れないので、パートの時間が短くなった。」という事態が生じています。
 保護者たちの間では、学童に入りたくてもいっぱいで入れないという情報が広がっています。待機者はいないと京都市は言いますが、実際に児童館に入れない方、制限された方がいます。京都市による、実態の把握が求められています。人数の問題で児童館がやむなく断ったケースがないか、児童館が受け入れる上での要望があるかなど実態を調査し、学童に入所できなかったケースがあるならば、緊急の対応が必要だと考えますがいかがですか。年度途中の入所であっても、保護者の就労にかかわる問題です。しっかりと、現場の声を聞いて、入所が必要ならば受け入れのための援助をおこなっていただくことを要望いたします。
 また、市は待機者を出さない方針のもとに、施設の増築や小学校の教室をかりるなどして対応すると方針を示していました。今年度の学童入所児童は1800人も増加していますが、四月新年度開始前に増築、分室等を準備したところは、わずか7箇所にすぎません。受け入れ児童が増えた児童館について、これから空き教室の確保など緊急の対応が必要です。今年度の計画をお示しください。
学童保育の職員・面積の確保、大規模化の解消を

 次に学童児童の詰め込みの問題です。そもそも職員配置基準、面積基準の要件にかかわる人数のカウントを実数で計算するのではなくて、実際の利用を8割とみて少なく見積もっていることは、大規模化に拍車をかけていると言わなければなりません。子どもの参加の多い日には面積基準や職員の配置基準をオーバーする日もあるわけです。実際、学童クラブの中には平均の出席率が90%というところもあると聞きます。学童児童を8割の参加と見込み、人数を少なく見積もることはやめて、職員配置も、面積も新しい制度にふさわしい体制を確保すべきであると考えますがいかがですか?
 次に、学童児童の詰め込みで児童館が手狭になっていることも問題です。学童クラブの面積要件について育成室の他に、遊戯室、図書室すべて含めてはじめて、一人あたり1.65平方メートルの面積基準は満たすという結果になっています。これでは施設のスペースいっぱいいっぱいに児童の詰め込みが生じていることに他なりません。十分な静養室が確保できず、玄関や廊下で昼寝をしなければいけない、というところもあると聞きます。このような環境では、指導員は児童の安全の確保に労力をとられ、それ以上の児童への関わりが難しくなるといった声が寄せられています。
 児童数が70人以上の学童クラブは80となりました。学童保育のすし詰め状態を放置することは、子どもの安全確保に大きな不安があります。学童クラブの増設で抜本的に大規模化の解消を図るべきと考えますがいかがですか。
 ここでいったん答弁を求めます。

<子育て支援政策監> 昼間留守家庭の要件を満たし、利用申し込みをした小学校6年生までの児童は、全員一人も断ることなく受け入れ、4年連続で待機児ゼロを達成。
 児童ひとり当たり1.65㎡の基準に基づき、余裕教室や集会所等7カ所確保した。
 来年度以降も児童数に応じ、必要な対応ができるよう余裕教室の活用等を小学校と協議する。
 利用児童数は、実績をふまえ登録の8割と見込み、実態に即している。40人一クラス、クラスに2人の職員配置のため大幅な体制拡充を図ることとし、新たに91人採用。2割増の600人体制を確保している。今後もニーズは増加の見込みで、職員、実施場所を確保し児童の処遇向上、安全な居場所づくりをすすめる。

 市長から子どもの医療費助成制度についてご答弁がありましたが、子育て世帯の厳しい生活実態をしっかりと見て頂いて、一刻も早い無料化の拡充を実現していただきたいと思います。
介護難民を生まない市政を

 次に高齢者福祉について質問いたします。昨年、4月から消費税が8%に増税されました。国は社会保障のためだと言いました。しかしながら、今年度は3900億円もの社会保障の予算が削減されています。
 昨今では、高齢者の皆さんへの社会保障費削減のオンパレードです。
 「マクロ経済スライドの発動で年金が実質引き下げられる」「前期高齢者医療の自己負担が1割から2割へ引き上げられる」「特別養護老人ホームに入所できる条件を要介護3から5の中重度の方に限定する」「8月からは年収280万円以上の方は介護保険の給付を受ける自己負担を1割から2割へ上げる」また「8月から特別養護老人ホームや老人保健施設に入所またはショートステイした際、食事代や部屋代の補助が縮小される」さらに29年度からは「要支援1,2の介護予防サービスの一部を市町村の地域支援事業に移す」などです。その上、京都市では「介護保険料の引き上げ」「老人医療費支給制度の自己負担1割から2割への引き上げ」などで、高齢者の皆さんの生活を苦しめています。
 高齢者人口の増大に伴い、「持続可能」な制度構築のためといいながら、福祉を切りすてて行くことは実際の生活にどんな影響を及ぼしているのか、今を生きている高齢者の皆さんの切羽つまった生活を市は認識しなければなりません。
 市が策定する第6期京都市民長寿すこやかプランでは、「地域包括ケアシステム」を構築し、「高齢者一人ひとりが、できる限り住み慣れた地域でいきいきと暮らし続けられる『健康長寿のまち京都』をつくる」とうたいます。そもそも、在宅中心の介護サービスを、誰もが受けられるのか、困難なケースがたくさんあります。
 「長男と二人暮らしのある高齢者は、長男が失業し唯一の生活費は本人の年金だけとなりました。介護サービス利用料の滞納がつづき、事業所やケアマネとの信頼関係が崩れサービスを中断しています」また「72歳の要介護2の男性は月々の年金額が低く、生活費を確保するのが精一杯、介護サービスの利用料が払えず介護サービスを中断せざるをえなくなっています」
 また、介護保険料滞納による利用者負担3割のペナルティを課された方が制度の外においやられています。本来なら介護サービスの利用を増やす必要があるけれども、三割負担となると高額になるためサービスを削っています。「自宅で転倒し入院したことを機に、医療機関を転々としているという方は、在宅生活を送るには介護保険サービスの利用が必要です。しかし、保険料滞納によるペナルティにより在宅に戻っても介護サービスの利用は経済的に困難であることから、これでは在宅生活はできないと、転院が繰り返されています」
 所得が低くて保険料を払えない高齢者が、保険料滞納のペナルティで制度を利用できない状態を放置することはできません。市長、このように保険料や利用料を払えず、生活に困窮する高齢者が介護を受けられないことにたいしてどう思われますか?京都市が救済措置を講ずるべきではありませんか?また、このような生活困窮による介護難民を減らすためにも、介護保険料の引き下げ、減額免除の拡充、利用料の減額免除を実施すべきであると考えますがいかがですか?
<藤田副市長>全国一律の社会保険制度であり、保険料軽減に一般財源を投入できない。あらたな公費投入、保険料率の調整で、第1段階は概ね据え置き、第2段階は国基準を下回る保険料に引き下げた。独自の保険料減額は継続している。納付が困難な方には減額適用を検討など丁寧な納付相談をしている。 利用料は全国一律の軽減を運用している。
特養ホーム増設、介護職員確保を

 次に、特別養護老人ホームについて質問します。年老いて身体的機能が低下し寝たきり状態となった場合、その方の介護は容易ではありません。老老介護や認認介護という言葉があるように、高齢者が重度の高齢者の介護を担う家庭は少なくなく、家族介護者は疲弊しきった中で、特別養護老人ホームの入所を申請されます。しかし、平成26年12月の調査で、特別養護老人ホームの入所待機者は定員数5291人とほぼ同等の5722人、すぐに入所できる状況ではありません。これに対して、市は、特別養護老人ホームの整備目標数について平成29年度までに577人の増加分を見込んでいるにすぎず、他の居住系サービスの整備目標数を合わせても1398人分であり、まったく足りていません。
 特別養護老人ホームに入れない方が現実に、十分なリハビリや介護が行われないまま、身体的機能を急速に低下させ重度化する事例は少なくありません。市民の声に答えるならば、特別養護老人ホームの増設が必要と考えますがいかがですか?
 一方、在宅介護を求めている方に対して、京都市は「地域包括ケアシステム」により切れ目のない在宅介護をおこなうとしています。今でさえも、介護事業所からは介護職員の人材不足、離職率の高さが問題だと指摘されていますが、介護職、支援員、ボランティアの人材確保、養成など何人分の規模で必要になるとお考えですか?また、人材確保の計画をお示しください。
 2年後に要支援のデイサービスや訪問介護が地域支援事業に移管されます。これまでと同様のサービスを受け続けることができるのか、高齢者のみなさんには大きな不安です。また、要支援のサービスの一部が介護保険の対象からはずされることで、専門の介護職の方の適切な関わりが減り、介護度が急速に進行する例が増えるのではないかと懸念されています。少なくとも、質を落とさず現在のサービスを受け続けられるような、取り組みが必要だと考えますが、市長いかがですか?
<保健福祉局長>特養ホーム整備目標は577。認知症高齢者グループホーム等の施設系サービス含めて2029人分整備する。施設、居宅の両面から総合的に高齢者の生活を支える。国で処遇改善加算の改定が行われた。福祉職場就職フェア、研修等実施し、人材確保に取り組む。
 新しい総合事業では適切なケアマネジメントで現行相当のサービスなど必要な方に必要なサービスが適切に提供される。29年度に向け着実に準備をすすめている。 
山科区の災害対策、四ノ宮川、安祥寺川の抜本対策を
 
 最後に、山科区の災害対策について質問します。
 昨年11月市会で山科区選出北山議員が質問いたしました四ノ宮川の河川改修のその後の対応について質問いたします。
 市長は、質問に対し「府市懇談会において府管理河川の抜本的浸水対策を早急に取り組むよう要請した。府市の緊密な連携と協力の下、浸水対策を推進することで合意した」と、答弁されました。
 しかしながら、私が行った京都府土木事務所への申し入れでも、下流の整備との関係で上流の四ノ宮川の河川改修の計画は始まっていない状態だということがわかりました。長期的な計画のみならず、短期中期的な対策もありません。このままでは、今年も四ノ宮川整備率0%のままで、住民の皆さんには不安な梅雨の季節を迎えることになります。自己防衛の策として、家の基礎を数十㎝かさ上げして新築された方があります。川と家の境に自らブロックを上積みして壁を作られた方もあります。
 市長、京都府の河川改修がなかなか進まない状況で、四ノ宮川の未整備を放置してよいのでしょうか。京都府に対して抜本的浸水対策を引き続き強く要望するとともに、緊急に当面の対策を図るよう府と協議し、代替できることは京都市も対策をとらなければならないと考えますが、京都市は、どのように対応しますか。
 次にJR山科駅西側のJRガード下の地下を流れる安祥寺川の防災問題について質問します。2013年台風18号の時には道路上に水が溢れ京阪電車の線路へ大量に水が流れ込み、これが地下鉄御陵駅の地下へ流れ落ちて4日間の地下鉄不通となりました。
その後、線路へ水が流れる元となった田山橋の横の駐車場の入口に、水をせき止める手動のシャッターを設置し、橋桁のコンクリートを数箇所切って、水の抜け穴をつくるなどの対応はされましたが、それだけでは安祥寺川の氾濫を防げません。抜本的な対策を求めます。もっとも、このJRガードは、JR所有の高架と京都市の市道と京都府管理の安祥寺川が三層に重なる箇所で、管理者三者による協議がなされなければ対応できないという障害がありました。調整が困難で長年問題が放置されてきた場所です。災害に強い街づくりを掲げる京都市が主導して調査・協議を開始させるべきです。またこのJRガードのトンネルは、南北に抜ける道として生活上も重要度が高い道で、火事がおこったときなど、緊急車両の通る道ですが2・3mの高さしかありません。幅が狭いため自動車は一方向の通行を譲り合い、その横を歩行者が歩く危険な道路にもなっています。長年の住民の願いである、JRガードの拡張と合わせて抜本的な改修を求めます。
 市長、安心安全な山科にするために、北側集落の住民のみなさんの長年の要望でもある安祥寺川の抜本的対策、そしてJRガードの拡張に一日も早く乗り出すことが必要と考えます。いかがでしょうか。  
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

<建設局長>市の管理河川については改修すすめ、管理予算を7割増額し、浸水対策をすすめる。府の管理河川は18号台風の被害を受け、橋の改良を実施。府も応急対策を速やかに行ったことで昨年は浸水被害発生しなかった。市内の治水安全度を飛躍的に高めるには、府の管理河川の抜本対策が必要であり、府市懇談会で早急な取り組みを要請した。府は安祥寺川、四ノ宮川含む流域の対策を検討している。本市でも雨に強いまちづくりの中で、山科区の府管理河川の浸水対策について、早急に具体策が講じられるよう府と協議している。
 JRガードの拡幅は、トンネル上部と鉄道の余裕がなく技術的に困難である上、工事が深夜に限られるため通行止めが長期に及び実施はきわめてむずかしい。
  


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