井坂博文議員の代表質問 - 市会報告

井坂博文議員の代表質問

写真
本会議代表質問
井坂 博文議員
 日本共産党の井坂博文です。日本共産党京都市会議員団を代表して市長に質問します。
 質問に入る前に、先日の御嶽山の噴火事故と、台風11号及び8月の豪雨災害により亡くなられた方にお悔やみを申し上げますとともに、被災されたみなさんに心よりお見舞いを申し上げます。
集団的自衛権の行使容認の「閣議決定」撤回を

  さて、今年8月、広島・長崎に原爆が投下をされて69年の夏を迎えました。広島での首相と被爆者の 会談では、被爆者代表が「集団的自衛権容認の閣議決定は『安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから』との記念碑の碑文の誓いを破り、過ちを繰り返すものである。撤回を求める」と語り、長崎の平和祈念式典では被爆者代表が首相を前にして「閣議決定は憲法を踏みにじる暴挙だ」と強く批判をされました。この声に対して首相は「見解の相違だ」といって突っぱねました。私は被爆2世として怒りを込めて首相に抗議をし、集団的自衛権容認の閣議決定の撤回を強く求めるものであります。市長はこの被爆者の声をどう受け止めましたか。お答えください。
(塚本副市長)今回の閣議決定は、国際社会の平和と安定に積極的に貢献するため、従来の政府見解における憲法解釈の基本的倫理の枠内で行ったものと説明されている。
 いま、安倍政権は、国会での多数を背景にあらゆる分野で暴走しています。しかし、集団的自衛権、消費税の大増税、原発の再稼働は、国民の5割から6割が反対し、沖縄の米軍新基地建設は、8割が反対しています。国民多数の声に真っ向から逆らい、平和と民主主義、暮らしを壊す戦後最悪の内閣であり、日本共産党はこの安倍内閣退陣を求める国民的な大運動を強く呼びかけるものであります。
 安倍政権の暴走の最たるものは、集団的自衛権の問題です。7月1日、「閣議決定」を強行しました。「集団的自衛権の行使」とは、日本に対する武力攻撃がなくても、他国のために武力を行使するものであり、政府がどうごまかしても「海外で戦争する国」に乗り出すものであります。
 これまでの「武力を行使しない」「戦闘地域には行かない」という歯止めを外して、自衛隊が戦闘地域にまで行って軍事活動をおこなう。アメリカの戦争のために日本の若者が血を流す。これが集団的自衛権ではありませんか。
 私は、このような解釈改憲を一片の「閣議決定」で行うことは絶対に認めるわけにはいきません。「閣議決定」の撤回を強く求めるものであります。
 市長にはその認識がありますか。閣議決定されて以降の初めての質問であります。集団的自衛権の行使容認に対して、政治家としてどのように考えますか、はっきりお答えください。
(塚本副市長)集団的自衛権の行使は、国民の平和な暮らしに関わる問題である。政府には国民の声を受け止め、十分な説明責任を果たして頂きたい。関連法案の審議は、慎重かつ丁寧な議論が必要である。
原発再稼働に反対し、「原発ゼロ」の決断を
 
 続いて原発再稼働反対、脱原発、原発ゼロの政治決断に関して市長にお聞きします。私はこの間、毎週金曜日の関電京都支店前アピール行動に参加し、大飯原発とおおい町に視察と調査に行き、奈良県吉野町の小水力発電、委員会で稚内市の自然エネルギー施設を視察してまいりました。
 さて、日本にあるすべての原発が運転を停止し1年が経っています。今年の夏は3・11以降初めて「原発稼働ゼロ」の夏となりましたが、電力不足はどこにも起きていません。国民の運動と節電努力の大きな成果です。しかし、停止中でも原発の燃料プールには使用済みの燃料棒が依然として膨大な熱と放射能を発し続けています。「停止しているから安全」ではありません。原発ゼロの政治決断と廃炉こそ最大の安全対策であり、逃げるべきは住民ではなく原発のほうであります。しかし現実に原発が存在する限りは、被害を可能な限り少なくするための実効ある避難計画が必要です。
 放射能は時間と空間と自治体の境界をこえてどこまでも広がります。通常の災害における避難と違って、原発事故からの避難は、できるだけ早く、遠くに逃げることがカギであります。ところが京都市の避難計画は、30キロを基準とする規制庁の拡散シミュレーションに準ずるもので、30キロを超えると安全という根拠はどこにも示されず、新たな「30キロ圏外安全神話」以外の何ものでもありません。市長は、今の避難計画が不十分との認識がありますか。避難計画を見直して、実効ある計画を策定するよう求めますが、いかがですか。
(市長)地域内の情報伝達、要配慮者の支援体制、避難経路等の見直しを重ね実効性あるものにしている。国のUPZ外のプルーム通過時の防護措置の検討結果をうけ、市の避難計画を見直す。
 大飯原発3・4号機の運転差止め判決を下した5月の福井地裁は、「再稼働の判断は原子力規制委員会の新しい規制基準への適合性を基準とすべきではない」「原発の安全技術及び設備は確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに初めて成り立ちうる脆弱なものである」と断罪し、「生存にかかわる人格権は憲法上の権利であり、我が国の法制下においては、これを超える価値を他に見出すことはできない」と明言しました。
 続いて、8月の福島地裁は原発事故で、避難生活中に自殺した女性に対して4900万円の損害賠償の支払いを命じる判決を下しました。この判決には、さすが東電も控訴できませんでした。また川内原発について「適合している」との判断を発表した規制委員会の委員長は直後に、「規制基準を満たしたから安全とは言えない」と発言しております。
 市長にお聞きします。市長の言ってきた再稼働の要件が崩れ去っているではありませんか。三度の夏を原発なしで乗り切り原発の必要性はもはやありません。この間の司法判断と規制委員長発言で原発の安全性や規制基準の妥当性は否定されております。地元住民合意もありません。これまでの原発再稼働に対する市長の姿勢を見直すべきではありませんか。再稼働に対して明確に反対し、「原発ゼロ」政治姿勢を明らかにするよう求めます。市長お答えください。ここまでの答弁をお願いします。
(市長)中期的には脱原発依存、短期的には稼働性の必要性を明らかにし、万全の安全性を確保したうえで、地域住民の理解を得ることが必要である。
 京都市エネルギー政策推進戦略でも、原発に依存しないエネルギー社会実現に全庁を上げて取り組んでいく。
「京プラン実施計画」を中止し、市民のくらしと命を守る市政への転換を
 
 さて今年度は門川市政2期目の折り返しにあたります。市長は2012年3月に京プラン「実施計画」を発表しました。この京プランは、自民党小泉政権以来の財政構造改革路線、すなわち「民間でできるものは民間で」として行政の公的責任の放棄、「持続可能な財政と制度」を口実にした国民負担増の路線をそのまま京都市政に持ち込むという京都版構造改革そのものであります。
 数値目標として社会福祉関係経費などを4年間で総額250億円減らす、市職員を4年間で690人、10年間で1400人減らす計画を掲げておりました。この支出抑制と人員削減目標の達成のために市長は、2010年には京都市立看護短大を廃止、2011年には山科など3カ所の休日急病診療所を廃止・統合したのに続いて市立病院を独立行政法人化し、2014年には身体障害者リハビリセンター付属病院を廃止し、京都の伝統産業と地場産業を支えてきた産業技術研究所を独立行政法人化しました。
 市長には京プランが、市民の命と健康を守り、伝統地場産業を支える施策における自治体の公的な責任を後退させ、変質させるものだとの認識がおありか。
 また、市民生活のあらゆる分野で市民負担増とサービス削減を加速し、一気に押し進めてきました。1973年の制度開始以来41年間「市民の宝物」として大事にされてきた敬老乗車証制度の見直しの検討、緊急通報システム利用料の値上げ、公立保育所の民間移管、保育料・学童保育料の値上げ、「不正受給」対策を口実にした生活保護受給抑制と打ち切りの強化、市税の課税業務の集約・効率化の名による職員削減のための市税事務所の設置、高齢者の府市民税軽減措置の廃止など、などなど枚挙にいとまがありません。
 市長にお聞きします。京プラン「実施計画」が市民のくらしを壊しているという認識と自覚がありますか。お答えください。
(市長)京プラン実施計画は京都の未来を切り開くためのもの。社会福祉関係経費の増加に必要な財源を確保するもの。
 最も効率的な執行体制を目指す中で政策を推進する。必要な部署には、必要な人員を配置している。公的責任を後退させたとの指摘は当を得ない。 
 京プラン実施計画に掲げた、都市成長戦略推進で、市民生活を守り経済を支える取り組みが着実に進んでいる。
敬老乗車証制度の改悪はやめよ
 
 具体的に敬老乗車証制度についてお聞きします。この制度は1973年に「敬老の意を表するとともに様々な社会活動に参加し、生きがいづくりに役立てていただくため」として始まり、70歳以上の市民に交付されています。2005年に有料化されてから、交付率は50%と低迷しており、使いやすく喜ばれる制度にすることこそが求められています。ところが京都市は京プランにもとづき、利用するたびに100円程度負担する制度に改悪することを提案し、現在、検討を進めています。
 党議員団がおこなった市民アンケートや私の地域の訪問活動の中でも、「敬老乗車証が交付されたら寺社仏閣をめぐろうと思っているのに、お金がかかるのならそれもできない」「病院通いや買い物に毎日利用しているのに、敬老乗車証がなくなったら困る」「せめて今の制度を続けてほしい」等の市民の切実な声が寄せられています。署名は1万3000筆を越え、9月19日の市民集会とパレードにはラジオ番組でおなじみの早川一光さんが「制度を守れ」と駆けつけ、240人の参加で成功しました。
 今年の5月市会本会議では理事者も「今後十分時間をかけて検討する」との答弁がありました。市長にお聞きします。「検討する」というのであれば、京プランに掲げる「利用頻度に応じた負担、応益負担にする」との方針を撤回し、見直し作業をただちに中止し、市民の声を聞くよう求めます。そして「敬老乗車証一枚で乗り降り自由」の今の制度を継続するよう強く求めますが、いかがですか。
(保健福祉局長)一定回数の乗車までは無料とし、その後は利用ごとに相応の負担をお願いする仕組みに転換する。 利用者、市民や交通事業者等の理解はもとより、敬老乗車証のICカード化に伴うシステム開発等も必要になることから十分時間を掛けて検討する。
子どもの医療費は中学校卒業まで無料化を
 
 あわせて、子どもの医療費に関してお聞きします。京都府知事が8月に「助成対象を中学校までに広げたい」と表明されました。いま、府内の自治体では200円負担の制度を、宇治市と城陽市が今年9月より通院を小学校卒業まで実施、綾部市は今年9月から入院を中学校卒業までに拡充します。市長はこれらの自治体の努力をどう評価されますか。府内で唯一府の制度に上乗せしていない京都市の決断が求められており、本市でも中学校卒業まで無料にするよう強く求めますが、いかがですか。
(保健福祉局長)市独自に制度を拡充してきたが、中学校卒業までの医療費の自己負担額を、通院も含め1カ所の医療機関で月200円にした場合、新たに多額の経費が必要である。
 厳しい財政状況では、直ちに実施することは困難。実現可能で効果的な制度になるよう、府と協調し検討を進める。
ごみ収集業務の民間委託化推進をやめよ
 
 次に、「民間でできるものは民間に」という京プランの民間委託推進路線に関してお聞きします。その最たるものがごみ収集業務の「改革」提案です。目標は、一つは、平成36年度に7割を民間委託し、収集職員を300人にする。二つは、クリーンセンターの業務を10年後には職員を60人に絞る、というものですが、重大な問題を含んでいます。
 第一に、民間委託を進める理由がまったくのこじつけであります。「改革」の目的として「市民サービスの向上と経費節減をはかる」としていますが、職員を減らし、民間委託して市民サービスが果たして向上するのでしょうか。
 8月のくらし環境委員会で「職員削減と民間委託を進めて、ごみ減量ができるのか」と質問したところ、理事者は「ごみ減量は市職員による収集体制と啓発、市民の努力で達成されている」として、職員削減と民間委託収集がごみ減につながるものではない、との認識でありました。さらに「改革案」にある市民サービスとしての燃やすごみの完全午前収集について「委託化と直接関係するものではない」と答えています。結局、民間委託の目的はサービス向上ではなくて、経費節減でしかないことは明らかではありませんか。この点に関して市長の認識と考えをお聞かせください。
 第二に、民間委託7割にして災害時の対応ができるのかという問題です。昨年の台風18号被害の際、全事業所で特別体制を組んで公務員としての使命感を持って、24時間休みなしで対応されました。今年の台風や集中豪雨に際してもそうでした。
 今後、同様の水害や大地震などの緊急災害時に市民の暮らしを守る為に、まず働くのが自治体職員であり、市内9か所の収集拠点があるからこそ全市をカバーして対応できるのではありませんか。「民間業者と災害協定を結んで、災害把握と対応方針は直営で、仕事は民間で」と言いますが、具体的な内容や実効性はなんら示されていません。
 また、現場での問い合わせや緊急事態が発生した際どうするのか。委託先や請負業者の職員に直接指導することは明確な「偽装請負」になり、できません。その際に、いちいち委託先に連絡して、そこから職員に指導してもらうのですか。それとも、現場に委託先の名ばかり管理職を置くというのですか。災害から市民生活を守る上でも直営の堅持を求めます。
 第三に、民間委託業者の低コストによる「官製ワーキングプア」の問題です。低コストを追及するあまり、低賃金が常態化し、安定した雇用も確立せず、業務の安全と質の低下を招いています。現に6月24日には、委託先で家庭ごみ収集業務に就いて10日目の収集員が、収集車の回転板に脚を巻き込まれて、大腿部骨折の大怪我をするという重大な事故が起きています。2014年の厚生労働省の調査では、機械などに「はさまれ・巻き込まれた」災害などによる死亡者が28・2%増と大幅に増加し、「経験年数1年未満」の被災が増加しております。
 理事者は「最低制限価格を積算して入札しているので問題ない」と強弁し、「委託先業者の職員の賃金や労働条件は把握しない。支払われている賃金も知らない」というのが現状であります。市長の責任で、委託先労働者の賃金と労働条件を把握し、官製ワーキングプアをなくすべきではありませんか。市長いかがですか。お答え下さい。
(塚本副市長)「さらなる業務の見直しを進めるべき」との市会決議を踏まえ、一層の効率化とごみ減量等の社会ニーズとの両方を目指すもの。業務委託化は、契約手法の改革により、コスト削減を進め、適正な予定価格と最低制限価格を設定契約している。
災害時は、本市主導で民間事業者等が対応し、協定に基づく協議を進めている。ごみ収集業務の70%民間委託化に取り組みながら、燃やすゴミの完全午前収集の実現など市民サービスの向上や一層のごみ減量、リサイクルを推進していく。
 第四に、経費節減と言いながらムダづかいにメスが入っていません。南部クリーンセンター第2工場の建て替えにあたって、高さ80㍍の煙突の地上70㍍のところにごみ袋有料化財源の中から4億円も使って展望台をつくるといいます。理事者は、世界最先端の環境技術を学べるとか、観光スポットとして横大路地域の活性化に寄与すると言いますが、市民の暮らしが大変なときになぜ、展望台が必要なのですか。展望台の計画は中止すること、有料化財源の制度そのものを廃止し、今ある財源はごみ袋代の値下げに使うべきではありませんか。ごみ行政に関わって以上4点質問いたしました。答弁をお願いいたしします。
(環境政策局長)有料指定袋は、ごみ減量の促進と費用負担の公平性を計るために導入している。指定袋の価格を据え置いてもゴミ量が増加に転じている自治体が多い事から価格引き下げは考えていない。南部クリーンセンター第二工場建て替えは、これまでのイメージを一新させ、世界最先端の環境技術が学べ、また、煙突に展望台を併設するなど、多くの人が訪れ横大路地域の活性化にも寄与する、魅力有る環境学習施設整備に、有料化財源も有効に活用していく。
リニア中央新幹線の京都駅ルート誘致の中止を
 
 次に、京プランで具体化されている「ムダな事業」に関してお聞きします。
 これまで党議員団は、厳しい議会論戦と市民のみなさんと粘り強い運動を結んで、巨額の税金のムダ使いを追及してきました。その結果、2012年2月市会で市長は京都高速道路計画の未着工3路線について「事実上凍結」と答弁し、断念することになりました。
 また、焼却灰溶融施設に関して、ごみ減量すれば不要な施設であること、技術的に未完成の施設であること、国も施設整備方針を転換し、全国でも建設中止の自治体が相次いでいることを示して議会論戦で追及し、市長は、昨年8月、住友重工に契約解除を通告しました。建設費175億円、年間運転経費20億円もかかる事業を断念させることができたわけであります。
 ところが市長はこれらの破たんを教訓とせず、リニア中央新幹線の京都駅ルート誘致を強引に押し進めようとしています。市役所には「京都誘致推進本部」、市会にはわが党以外で「推進議員連盟」が相次いで立ち上げられました。そして、7月には青年会議所と京都市の主催で推進のためのシンポジウムが開催され、「京都駅ルートが実現せず、京都が新たな国土軸から外れることは国家の損失」とし、パネラーも「駅が出来ないと観光都市、文化都市として発展できず、取り残される」と危機感を煽り、京都駅誘致で京都の未来をバラ色に描いておりましたが、はたしてそうでしょうか。 
 そもそもJR東海が10月にも着工しようとする東京・名古屋間の工事は、膨大なトンネル残土、水枯れや異常出水、電磁波の周辺住民への影響など、環境への深刻な打撃について地域住民への説明、合意形成の努力が極めて不十分であります。党国会員団は政府に対して、工事認可を下さないように申し入れたところです。
 そこで京都誘致に関する疑問と問題点を明らかにし、質問します。第一に、「誘致」の目的に「輸送時間の大幅な短縮。大阪・東京間を1時間で」とありますが、新幹線と飛行機が相当の頻度で往復している大阪・東京間で大幅な時間短縮の国民的要望や社会的必要性が果たしてあるのでしょうか。
 結局、京プランに示される「都市間競争にうち勝つ」ための、新たな都市開発、海外からの富裕層観光と高級ホテル誘致などの起爆剤にリニア誘致を狙っているのではありませんか。このような手法は市民生活と地域経済をどう高めるのかという本来の経済政策を横に置き、見かけの「華やかさ」を追い求め、地場のホテルや旅館などの観光産業を切り捨てることになるのではありませんか。お答えください。
 第二に、本市の財政にとっても重大な影響を与えます。JR東海は「中間駅」をつくる場合に地元負担を基本にし、「地下駅」ならば約2200億円との試算を示しています。地元負担の軽減をとの声に押されて東京・名古屋間はJR東海の負担としましたが、それは階段とエスカレーター、改札口とトイレだけで、駅周辺整備は地元自治体負担の方針のままであります。しかも、名古屋・大阪間の負担のあり方はまだ明らかにされておりません。
 「京都駅」誘致による多額な地元負担が想定されるではありませんか。市財政が厳しいと言いながらリニアには湯水のようにお金をつぎ込むというのですか。お答えください。
 第三に、乗客増と経済効果の見通しはあまりにも非現実的であります。市が3月に発表した試算では「京都駅ルートなら首都圏から年間1200万人の利用者と810億円の経済効果がある」とありますが、まったくの眉唾ものであります。私が請求した資料によれば、京都駅を経由して仕事、観光、私用で鉄道を利用している689万人すべてがリニアに乗り換えることを想定し、リニア京都駅を開業した場合、1時間に2本のリニアが、早朝6時から深夜12時まで18時間走行し、すべて満席で千人の乗客すべてが京都駅に降りると想定して、係数を掛けて509万人、それで合計1200万人になるというものです。また、それを前提にした経済効果の試算であります。まさに机上の空論で過大な予測ではありませんか。この点に関して、わが党市会議員団は8月26日、政府に出向き党国会議員団と直接国交省の担当職員に質しましたところ、「ルート変更は基本計画までさかのぼる必要があり、法的にも困難。そもそも京都駅ルートについて乗客増、経済波及効果の試算を国としても検討したこともない」と全く相手にもされませんでした。党議員団に対する正式な回答であります。この国交省の回答についてどう受け止めますか。お答えください。
 結局、リニア新幹線と京都駅ルートは、今後の京都のまちづくりにふさわしくありません。住民や地元業界に過大な期待を持たせるべきではありません。
 京都駅ルート誘致運動を中止するよう強く求めるものであります。市長いかがですか。
 以上で私の質問を終わります。
(小笠原副市長)西日本が既存の鉄道網を通じてリニアと結ばれることで、東京一極集中を打破し西日本全体の発展に繋がる。現行ルートは、41年前にリニアを前提としない第2東海道新幹線としての検証しか行われずに決定されている。
 京都駅ルートの経済効果を示し、全国新幹線鉄道整備法に基づき、公正で開かれた国民的な議論を通じてルートを決められるよう求めている。
 JR東海は、駅舎の設置に地元負担を求めておらず、本市も地元負担は考えていない。リニア新幹線整備は、日本の未来にとってきわめて重要な国家政策である。
 大阪までの全線同時開業、関西国際空港までの延伸、京都駅ルートを市民ぐるみで国に強く求めていく。


議会開催年月別目次

開催議会別目次

ページの先頭へ