西野さち子議員の代表質問 - 市会報告

西野さち子議員の代表質問

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本会議代表質問
西野さち子議員
 伏見区選出の西野佐知子です。日本共産党市会議員団を代表して、市長に質問します。
 質問に入る前に安倍内閣の危険な暴走に対して一言申し上げます。安倍首相は、集団的自衛権行使に向けた安保法制懇の報告書が提出されたことを受けて、政府方針を示すとしています。内容は日本が攻められてもいないのに戦争に参加できるようにするものです。限定行使と言いますが一度憲法の歯止めが外されたら、時の政権の判断で範囲は無限定に広がります。また、架空のシミュレーションを並べて、備えが必要だと言いますが、現実には起こりえないことを並べて戦争する国にしてはなりません。安倍内閣は憲法の条文を変えなくても内閣の判断で憲法解釈は変えられるという立場で、立憲主義を否定していることに、多くの国民から反対や危惧の声が上がっています。日本は、かつての侵略戦争で多くの人々が犠牲になった痛苦の反省に立って憲法9条をつくりました。日本共産党は、憲法九条の順守を強く求めます。
また、教育委員会制度について審議されていますが、国や首長から独立した行政機関である教育委員会からその独立性を奪う教育委員会制度の改悪は絶対に許すわけにはいかないと言う事を強く申し上げて質問に入ります。
市民生活に影響及ぼす消費税増税の中止を
 
 最初に、消費税増税について質問します。
 安倍内閣は4月1日に消費税8%の増税を強行しました。年金は連続して引き下げられ労働者の給料は下がる一方です。公共料金や介護保険料など値上げのオンパレードでその上消費税増税ですから、市民生活はますます大変です。ある商店街のアンケート調査ではアベノミクスの下で「景気回復の実感なし」「増税で経営悪化する」と答えた業者が7割を超える等、非常に深刻です。先日、私は伏見区の商店街を訪問し、消費税増税の影響調査をしました。お酒やお米の、卸しや配達を中心に営業をされている店のご主人は「これまでは内税だったけれど、今度は外税にと言われ、システム変更ができない。資金力のあるところはいいが消費税が10%になればもう持たない」とおっしゃいます。洋品店では「一部の商品は消費税を上乗せしたが、ほとんどの商品は内税にして、上乗せはできていない。10%に増税されたら店を閉めざるを得ない」と言う事です。すし店では「4月に入ってからかなり厳しい。地域の祭りはかき入れ時なのに、昨年は100件近くあった鯖寿司の注文書が今年はたった4枚。仕入れたサバがどこまで売れるのか不安。10%なんてとんでもない」と悲鳴をあげておられ、他の店でも同じような声でした。市長は「消費税は特定の者に負担が集中せず広く負担を分かち合うもの」「社会保障に必要な財源を安定的に確保するもの」と答弁されていますが、消費税は生活費に食い込む最悪の大衆課税です。税金は能力に応じて負担するという応能負担が原則です。税率引き上げは格差と貧困を一層拡大するものになっているのではありませんか。消費税増税で市民生活は今後ますます厳しくなることは目に見えています。消費税増税が市民の暮らしと営業に与えている重大な影響について、緊急に調査すべきと考えますがいかがですか。
(産業観光局長)税率引き上げ後、商工業、建設業等57団体から情報収集した。業界団体や金融機関が影響を継続的に把握している。業種や個別企業によっては厳しい状況もある。円安による原材料や燃料費の上昇等も懸念される。2月補正と当初予算、本市会に消費喚起に繋がる予算を提案している。
「原発ゼロ」の立場に立ち、再生可能エネルギーの飛躍を
 
 次に、国のエネルギー基本計画に対する市長の姿勢について質問します。
 本年4月11日に閣議決定されたエネルギー基本計画は原発を重要なベースロード電源と位置づけて、再稼働だけでなく輸出まで行う「原発永久化宣言」をしました。2月議会ではわが党議員の質問に対して市長は「原子力発電に依存しないエネルギー政策への抜本的な転換を国に求めている。」と答弁されました。しかし、市長はこれまで「中長期的には脱原発依存。短期的には稼働の必要性を明らかにし、万全の安全性確保の上、地域住民の理解が必要」と答弁し続けてこられました。本当に万全の安全性が確保できると思っているのでしょうか。中長期的には原発に依存しないというのは短期的には原発再稼働を認める立場ですから、国と同じではありませんか。市長は原発再稼働を認めず原発ゼロの立場に立ちきるべきです。そしてその立場から国にエネルギー基本計画の撤回を求めるべきです。いかがですか。
(市長)平成24年の市会決議を踏まえ、昨年12月に「エネルギー戦略」を策定し、「原子力発電に依存しない持続可能なエネルギー社会」を打ち出した。平成24年度から国家予算要望で、原発の出来る限り全廃に向けたエネルギー政策の抜本的な転換と、脱原発依存の実現に向けた「再生可能エネルギーの飛躍的な普及拡大」等について要望している。

 福島原発の地元の南相馬市議会では、「原発のせいでこんな事態になったのに、大飯原発の再稼働なんてとんでもない。」と反対の意見書を全会一致で上げられました。また、国は原発再稼働に前のめりになる一方で、避難計画の策定を地方に押し付けています。しかし、現実的には高齢者や障害者など避難困難者は避難できない可能性が大きいのではないでしょうか。また、何十万人もの住民が一斉に避難すれば渋滞が起こり早急な避難はできません。避難計画自体が無理な計画にならざるを得ないのです。また、7基の原発を抱える新潟県の泉田知事は安倍政権が原発新基準は「世界で最も厳しい」としている事に対して、「世界標準にも達していない。ウソを言ってはいけない」と批判されていますし、原子力の専門家も新基準は事故原因の解析と検証を行わずに作成されたもので、世界で最も厳しい水準の規制基準ではなく、「それはまやかし」と指摘しておられます。安全な原発は無いという事が福島の事故で明らかです。新基準に適合しても「事故ゼロ」を保障するものではないのです。「新基準に適合した原発は安全」とすることは「新たな安全神話」そのものだとは思われませんか。いかがですか。
(市長)原発の新規制基準については、福島事故の教訓や最新の国際基準を踏まえた上で、これまでの想定を上回る自然災害やテロ攻撃に備えた重大事故対策を新たに加え、直下の活断層基準や地震・津波に関する設計基準を強化したもの。

 そのうえで再生可能エネルギーへのシフトが必要です。先日、私は南丹市にある風レンズ風車を視察しました。九州大学の大屋教授が開発されたもので、このように羽の外側にわっかをつけるだけで風圧が変化し、通常の3倍くらいの発電ができるそうです。すぐ下に立っていてもほとんど騒音も有りません。この理論は小水力にも応用できるそうです。さらに素晴らしいのは地域の町工場のものづくり技術の粋を集め、メイドインジャパンにこだわられていると言う事ですから地域経済の活性化にも役立ちます。このような自然エネルギーの普及・促進を軸にした「住民の力で進める地域づくり」へ小規模町工場の物づくり技術を生かした全面的な支援策を早急に策定すべきです。いかがですか。
(市長)産業技術研究所や「京都産業エコ・エネルギー推進機構」による技術支援や研究開発補助を進めており、「京都市グリーン産業ビジョン」でも位置づけている。太陽エネルギーやバイオマスエネルギー等の普及拡大にむけ、京都の中小企業の技術が生かされるよう、技術支援を一層強化していく。
「京プラン」実施計画の職員削減見直しを
 
 次に「京プラン」について質問します。
 市長は2012年3月に「京プラン実施計画」を策定されました。そこには「2011年度までの4年間で本市職員の1割にあたる1,444人を削減するなど徹底した取り組みを進めてきた」とされています。しかし、こういった職員削減によって、京都市に今何が起こっているでしょうか。例えば昨年の18号台風時には小栗栖排水機場のポンプが停止し、多くの被害がもたらされました。この時、排水ポンプが停止していることも、浸水被害が起こっていることもつかめなかったというお粗末な状況がありました。民間丸投げで、しかも委託先の職員が契約通りの体制で作業しているかどうかも分からない状況でした。市民から畑川の水位上昇の通報があったにもかかわらず、その確認をする職員の体制すら確保できませんでした。不十分な職員体制が今回のような甚大な被害を引き起こしたのは明らかです。さらに右京区京北地域では、被害対応どころか、なんと災害から10日たってもまだ被害の全貌が明らかにならないという状況でした。そのため、農林被害の調査も遅れるというありさまでした。また、市営住宅では各団地に有った管理事務所が方面事務所に統合され、更に昨年度から24時間常駐監視だったものが遠隔監視への変更で、管理人のいる平日の9時~17時以外は誰もいません。漏水、排水不良等の不具合で警報ベルが鳴ってもすぐに対応できず、ベルが1時間以上鳴り続けるという事態が起こっています。どの場合も現場の担当職員の責任ではなく、効率化、民間活力の導入の名のもとに進められている職員削減の問題です。職員削減は様々なところで市民生活に悪影響を及ぼしているのに市長には全く反省が有りません。さらに「2012年度~2015年度までの4年間で職員700人程度、一般会計人件費予算を100億円以上削減する」という計画です。今年度4月から小栗栖被害対策チームの職員を11名も減らしていますが、現地では「何も言ってこない。どうなっているのか。誠意がない」と怒っておられる被害者の方が多い現状ですから、これでは市民の理解は得られないのではないでしょうか。「京プラン」実施計画を見直し、職員削減ではなく、現業職員も含めて計画的な採用による人材育成をすべきではありませんか。そうでなければ、職員の技術力の継承もできなくなります。「京プラン実施計画」の職員削減の見直しを求めます。いかがですか。
(塚本副市長)職員削減は、全国トップ水準の福祉や教育のための財源確保。「民間に出来ることは民間に」と、業務委託、電算化などの行財政改革推進により、効率的な組織体制を構築した。
 昨年の台風18号の教訓を踏まえ、排水機場管理の相互応援体制の構築等、災害時の相応体制を強化した。未来を担う人材を計画的に採用、育成し、技術力や高い専門性を継承していく。職員数のさらなる適正化、最少の経費で最大の効果が発揮できる体制をすすめる。

 次に、職員不祥事について質問します。今年に入ってから職員の不祥事が続発しています。飲酒運転から詐欺行為にまで広がり、先日再逮捕された職員は市長公印も使って公文書偽造をしていたことが報道されました。市長は民間経験者の対応や会計事務などあり方を見直すとおっしゃいました。今、公務労働に対する認識が問われています。配属後のコンプライアンスの徹底や公務員倫理の教育など、憲法を順守する立場に立って研修などを行う必要があります。市長の認識はいかがですか。それをお聞きして前半の質問とします。
(塚本副市長)不祥事が生じていることは慙愧に堪えない。公務員には、憲法を含む法令順守と高い職業倫理と規範意識が求められている。
 今後、職員採用過程でのチェックの在り方等を見直し、研修方法の工夫、採用1年後の職員へのコンプライアンス研修に取り組む。市職員の自覚と責任感や公務への誇りと情熱を根付かせ信頼される職員を育成していく。

 消費税、原発、職員削減、どれをとっても市民生活に重大な影響を及ぼします。ところが、お聞きの通り、重大性の認識が全く感じられない答弁ばかりでした。市民の声にもっと真摯に耳を傾けるべきだと申し上げて次の質問に入ります。

市営住宅の建替計画の推進を
 
 市営住宅のストック活用総合計画について質問します。
 2011年から2020年までの10年間の計画で、個別具体的な事業やスケジュール、目標を明示した5年間の「実施計画」が示されています。その中で、団地再生計画について、「活用予定のない敷地については売却を検討する」としています。行財政局からは「売却も視野に入れて活用方法を検討するもの」に分類され、広報されています。また、集約の対象になっている団地は、集約後は売却の検討に入る計画ではありませんか。売却で計画が進められますと市営住宅の管理戸数は用途廃止で280戸、集約で1435戸減らされ、合計1715戸も減少する事になります。いまでも市営住宅は不足し、昨年12月公募結果では100倍のところもあります。また、築30年を超える住戸が60%を超え、老朽化が進んでいる現状を考えますと、売却ではなく、建て替えて管理戸数を増やすことこそ必要ではありませんか。民間の空き家が増加しているとして、民間を圧迫しないようにということが言われますが、民間の高い家賃の所には入れない市民も多くおられます。安価で安心して住み続けることのできる住宅を供給する事は地方自治体本来の役割では有りませんか。計画的な建て替えで市営住宅の管理戸数を維持すべきです。いかがですか。
(都市計画局長)京都市住宅マスタープランにより公営住宅の戸数は現状程度にとどめる。木造住宅等の除去による個数減少は、既存ストックを適切に維持管理し、最大限に活用するという方針の下、改良住宅の空き家を一般公募する。

 また、これまで風呂がまについて耐用年数の過ぎたものについては京都市の責任で修理取り替えをすると言う事に改善され喜ばれています。しかし、浴室の改善やシャワーの設置については「入居者の個々の事情によるもので、入居者自身で設置すべき」とされています。しかし、近年は京都市によるシャワー設置が進められていることからも、必要性の認識はあるものと思います。ぜひとも前向きな検討をすべきです。また、浴槽の高さが高すぎて危険という声がますます多くなっています。「高齢化で足が上がらない」「台を置かなければ入れないが、今度は出る時が怖い」など深刻です。また、古くなった浴槽に穴が開いても取り替えは個人の責任となっており、「取り替えには多額の費用が掛かりますから、パテで詰めて使っている。」「中の鉄の錆がでてくる」との声も多く聞かれます。耐用年数の過ぎた浴槽や必要度の高い世帯から低い浴槽に市の責任で取り替えるべきです。住民の切実な要望にこたえ、安心安全に住み続けていただくための大家としての市の責任です。いかがですか。
(都市計画局長)浴槽の改善は、浴室のない住戸への設置を重点に取り組む。平成25年度から風呂がまの修繕・交換費用について、入居者負担から公費負担とする制度改正を実施した。低浴槽の取り替えは、浴槽下のコンクリートの床の掘り下げ等が必要となり、住民の仮移転を伴い、巨額の経費を要し困難。

 また、家賃の値上げが計画されています。実施は来年度ということですが、浴室が設置されていなくても交通の便利なところは家賃が上がります。昨年8月の第7回住宅審議会に示された家賃算定シミュレーションでは、家賃が1000円以上の値上げになる住戸が公営住宅で541戸、改良住宅で1280戸となり、高いところで15%以上の値上げになるところも出ます。住んでいる条件は全く同じなのに家賃が上がることは住民にとって納得のできるものではありません。家賃値上げはやめるべきです。いかがですか。
(都市計画局長)家賃については、昨年11月に京都市住宅審議会から住宅の設備等の利便性の差を家賃に適確に反映すべきとの答申が出され、平成27年度からエレベーターの有無や立地条件などの利便性の差を家賃に反映する見直しを行う。家賃が上がる場合には、急激な負担の上昇を避けるため、5年間の経過措置を設けている。

南部クリーンセンター第二工場の展望台設置はやめよ
 
 最後に南部クリーンセンター第2工場の建て替えについて質問します。
 京都市は南部クリーンセンター第2工場の建て替えにあたって有料化財源8億5千万円を使い、世界最先端の学習施設を建設する計画です。京都市にはすでに北部クリーンセンターに7億円をかけた立派な学習施設があります。立体映像で学ぶステージビューシアターがあり、「アミューズメント性のあるストーリーを創り、環境の大切さを楽しく学べる工夫」がされています。同じような施設は2つも必要ありません。さらに南部クリーンセンターの学習施設には80メートルの煙突の約70メートルの所に展望台を作る計画ですが、この展望台の予算だけで4億円です。展望台の上からクリーンセンターを見てごみ処理には広い敷地が必要だと学習してもらうと言う事ですから、展望台の必要性は全くありません。むだ使いはやめるべきです。展望台を含め学習施設は計画から省くよう強く求めます。
(環境政策局長)「ピーク時からのごみ半減」の実現にむけて、南部クリーンセンター第二工場の建て替えにあたっては、これまでのイメージを一新させ、世界最先端の環境技術が学べる施設。展望台設置を行い、横大路地域の活性化にも寄与する。有料化財源も有効に活用し整備する。

 また、消費税増税や年金改悪をはじめとして市民の生活が大変な時に、ごみ袋の有料化財源を8億5千万円も使う事には市民の理解は得られません。すでにごみ袋代が高すぎると値下げに踏み切った都市が出てきています。例えば、山口県下関市は当初京都市と同じ1リットル1円でしたが、5年前から1リットルを0.6円にされています。広島県府中市はごみ袋の販売価格に含まれるごみ処理協力金を半額にされました。ごみ量は目標の5%を大きく上回る20%の減量となっており、リバウンドを心配されていたようですが資源化の拡大でごみ量は同水準を維持されていると言う事です。京都市に於いても、雑紙の取り組みが始まっていますが、さらに4割を占める紙ごみやプラスチック製容器包装の分別に課題が残っています。これを解決することが、今行政がするべき仕事ではありませんか。市民の努力でごみは減っています。リバウンドを心配して袋代の値下げに踏み切れないのは行政の努力不足です。京都市の有料化財源は今年度予算で15億4710万円もありごみ袋代収入の7割以上が環境ファンドに積立てられています。京都市でも高すぎるごみ袋代の値下げは十分に可能です。市民負担を軽減し市民との共同でごみ減量を達成すべきです。いかがですか。以上で私の質問を終わります。
(環境政策局長)有料指定袋制は、費用負担の公平化を図るとともに、ごみの減量・リサイクルを促進するために導入。導入前から比較して2割以上の削減効果を得た。その結果、5工場から3工場にまで縮小し、1工場あたり、建設費約400億円、年間運営費約10億円を削減した。ごみ収集経費も年間40億円の削減が図られている。ごみ減量を加速していく必要がある中、指定袋の価格を据え置いても、ごみ量が増加に転じている自治体が多い事から、価格引き下げは考えていない。

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