消費税増税中止を求める請願の不採択に対する反対討論 - 市会報告

消費税増税中止を求める請願の不採択に対する反対討論

閉会本会議討論

 消費税増税中止を求め、多くの国民の皆さんが反対の声を上げています。京都市会に寄せられた請願書は、商店街、企業組合、建築労働者、建築設計、漁業協同組合、障がい者団体、クリーニング生活衛生同業組合支部長、個人タクシーの組合、保育関係者、女性団体など、さまざまな分野の皆さん方が提出をされています。この事実からも、消費税増税がいかに多くの国民諸階層の皆さん方の暮らしや営業に深刻な影響を与えるかを示しています。こうした皆さん方の思いをしっかりと受け止めて、消費税増税中止を求める請願を採択すべきであることをまず、はじめに述べておきます。そのうえで、4点にわたり、消費税増税を中止すべき理由を述べます。
 まず、第一に、所得が低ければ低いほど負担割合が重くなる逆進性を持つ、あらゆる世代に襲い掛かる不公平な増税こそが今回の消費税増税であるということです。国は世代間の公平性を口実にしますが、これはまったく的外れなすり替えです。そして、不安定雇用が広がり所得が減り続け、その矛盾の集中点となっている若い世代の多くはこの増税に反対しています。ある経済紙(ダイヤモンド)の調査でも10代から40代の7割が今回の増税に反対しています。しかも、その若い世代のうち55%は増税されれば買い物をひかえると回答しています。日本の経済の6割をしめる個人消費の中心である労働者の賃金は、かつての消費税増税時と比べても年収で70万円以上落ち込んでいます。今回の消費税増税は、多くの人々の暮らしに深刻な打撃を与えるものであり、絶対に認められません。
 第二に、東日本大震災、東京電力福島第一原発による放射能汚染による影響など、被災地を中心に非常に厳しい状況におかれた地域に対しても、情け容赦なく襲い掛かる増税であるからです。生活の見通しや商売の再建すらままならない皆さんに対して重たい税金を課すことは、復興支援・被災者生活再建の取り組みに逆行しており、絶対に認められません。
 第三に、京都市の地域経済・地域社会に深刻な影響を与える増税だからです。本市自身が「景気回復の実感がない」としている通り、京都の中小零細業者のところでは景気回復などまったく感じられていません。NHKの世論調査でも景気回復を感じている人はわずか16%に過ぎません。「景気が良くなったのは輸出大企業の一部だけであって、圧倒的多数の事業所は厳しい」というのが経営者・業界団体・金融機関の一般的な受け止めです。こんな時に増税すれば経済の打撃ははかりしれないし、中小企業のまち・京都への打撃は極めて大きいでしょう。政府は適正に消費増税を転嫁すればいいと気軽にいいますが、適正に転嫁すれば商品が買い控えで売れにくくなり、適正に転嫁できず身銭を切れば事業活動や生活の継続が危ぶまれる、まさに、行くも地獄行かぬも地獄という苦境に多くの中小零細業者は追い込まれているのです。これこそあらゆる世代の経営者の多くが増税中止を切望している理由です。これまで地域のお店の経営者は地域社会の担い手でもありましたが、消費税増税は、地域から活力や担い手を奪うのです。経済的な打撃以上の打撃を地域社会に与えるのが消費税増税であり、その点からも中止を求めるものです。
 第四に、京都市財政にも深刻な打撃を与えるという点であります。消費税増税を行った1997年、回復しつつある景気を悪化させ、所得税、法人税、住民税など全体の税収が14兆円も減りました。今回の増税にあたっても、景気が悪化することを察知した政府は、消費税増税により景気が腰折れするという判断で5.5兆円の補正予算を組まなければいけない事態に追いつめられました。現局面で増税すれば、法人税、所得税が減少し、トータルな税収は落ち込み、京都市財政にも打撃を与えることは明らかです。将来的な消費税増税の賛否をわきにおいても、現段階において中止を要請する声をあげるべきであります。
 以上理由を述べてきましたが、この局面だからこそ、政府のあやまちを未然に防止するために、地方から声をあげるべき時です。ぜひ、党派を超えて、採択し、政府への意志表示をすべきであることを述べて、討論を終わります。

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