西村よしみ議員の代表質問 - 市会報告

西村よしみ議員の代表質問

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本会議代表質問
西村よしみ議員

 右京区選出の西村善美です。私は、日本共産党市会議員団を代表して、市長に質問します。

国、京都府と連携し、総合的な浸水被害対策の強化を

 まず、台風18号災害の支援について、です。
 9月15日から16日にかけて、台風豪雨により京都市内に大きな被害が広がりました。『避難勧告』や『避難指示』が出され、多くの市民が早朝・豪雨の中、避難をされました。改めて、懸命な災害救援・復旧活動にあたられた本市職員、消防団、水防団、自主防災会、連合会、町内会など、関係者のみなさんに心から敬意を表し、被災された方々にお見舞いを申し上げます。日本共産党市会議員団は、全ての被災者の救援と被災地の復興を求めるものです。
 今回の台風災害は、被害の大きさと共に、これまでにない新たな様相と特徴を示しています。また、地下鉄が4日間ストップするという新しい都市型災害の発生もありました。これらの万全な対策が必要となっています。
 雨は48時間降り続き「広範囲・長時間継続型大雨災害」の状態で、あまり経験したことのないものとなりました。重要なことは、今回の豪雨は、例えば桂川が溢水(いっすい)氾濫するギリギリまで雨が降り続いたことです。このことから、現在の治水・防災対策について、見直しが強く求められています。
 地元右京区の課題について質問します。今回の被害が大きかった嵐山地域は、5年に一度は浸水被害が発生する地域と言われてきました。梅津地域でも、過去に大雨により有栖川の周辺などが冠水しています。今回200軒が浸水した梅津地域では、関係者のみなさんから、「桂川が溢れていれば更に被害は拡大していた」。「桂川、有栖川、周辺水路などの浸水対策はこれでいいのか不安だ」、などの声が上がっています。安心・安全なまちづくりのためにも、台風被害について検証し、万全な対策をすべきです。右京区・西京区に架かる上野橋の高さは、1975年当時10㍍ありましたが、台風18号直後は高さが6㍍となっているところがあります。桂川は土砂の堆積が進み、計画流量に届かなくなっているのであります。また、使われてない梅津橋樋門、土砂の詰まった樋管、機能していない南梅津橋の堰などがあり、水害対策への影響が懸念されます。そこで梅津地域の今後の浸水対策は、この地域に雨水貯留施設や有栖川にポンプ排水機能を備えること。また、根本的対策として、桂川の浚渫や井堰の見直しが必要となっていると考えます。桂川の対策については、国や京都府などへ河川の改修と管理強化を強く働きかけるべきであります。そして、地域に張り巡らされた水路や側溝などの再整備も含めた、周辺地域の総合的な浸水被害対策をすすめて、市民の命と財産を守るべき取組を強化すべきです。この取組についてお答え下さい。

(平口副市長)国が管理している桂川や府が管理する河川の浚渫や中洲の樹木の伐採など、対策の実施を強く要望するとともに、京都府の河川担当部局と協議を行い、浸水被害を最小限にとどめる対策について、検討を行っている。
 今回、浸水被害があった梅津都市下水路の周辺地域については、水路や側溝等の現状把握や、現況の流下能力などの調査を実施し、浸水原因などを把握したうえで、抜本的な浸水対策の検討を今年度から来年度にかけて行う予定。

台風18号災害を教訓として、本市の危機管理体制に万全を

 次に、災害を教訓とした本市の危機管理について、質問します。
 このたびの豪雨台風では27万人に避難指示が出されました。その避難所である梅津小学校、嵐山小学校は、当時増水していた桂川のすぐそばにあります。住民に避難指示が出された明け方には既に道路は冠水していました。梅津小学校では、大雨のなか16世帯・20人のみなさんが学校へ避難されました。桂川が、堤防ギリギリまで増水していた午前8時ころ、「日吉ダムの放水情報」が入り、避難所のみなさんや現地にいた私たちにも緊張が走りました。午前11時25分、「同」ダムが「洪水時最高水位」を超えたため、大量放流を始める緊急操作が開始されました。このとき、桂川の水位は、堤防道路の間際まで増水していました。こういう危険なダムの大量放流の影響と対策などについては、市長のもと災害対策本部を開いて安全確認をすべきです。しかし、災害対策本部の会議開催は、ダムが既に放流を開始しているお昼12時に1回開いただけでした。ダム放流について桂川一帯の危険性は認識していましたか。また、河川近くの避難所のあり方について見直しを求めます。お答え下さい。

(危機管理監)桂川上流域の日吉ダムについては、国土交通省等に最大限まで貯水するなど放流調整を強く要請し、懸命の取り組みを頂いた結果、堤防決壊や浸水被害の軽減を図ることができた。
 避難所については、一部で浸水しやすいところがあることから、水害発生時の避難所の見直しを進める。

 次に、市民に対する災害情報の伝達についてです。
 特別警報が出された自治体は、住民への迅速な情報の周知が義務付けられています。多くの人から「深夜でもあり、避難等の情報が判らなかった」、「そもそも避難を呼びかける広報もなかった」、「情報がない中で、家が浸水し始めたので、あわてて逃げた」。一人暮らしい高齢女性は、「自力で避難できなかったので近所の人が背負って出た」などと話していました。
 京都市の情報を得ようとパソコンを開いても、「京都市の防災ポータルサイトにアクセスできなかった」とか、「区役所のサイトにも何も書いてない」の声がありました。災害時には、「自分のことは自分で守る」ことを強調しています。しかし、災害のポータルサイトがパンクし市民が長時間に亘って情報がアクセスできなかったのです。こういう事態を想定していましたか。課題を解明して、すべてのみなさんに災害情報を提供する対策をすすめるべきです。答弁を求めます。

(危機管理監)アクセスの過大な集中により一時的につながりにくい状態となったため、専用回線の利用やサーバーの補強について、現在契約手続きを進めており、1月中には運用を開始する予定。

 次に、「台風18号にともなう京都市内の被害状況」を知らせる広報についてです。
 私は、右京区高雄の住民から台風被害の連絡を受け、そのことを複数の関係機関へ伝えました。ところが京都市が発表している「広報」には高雄の台風被害についてカウントされていませんでした。災害時の被害情報は正確に伝えるとともに直ぐ広報すべきです。広報の改善を求めます。要望しておきます。

(危機管理監)被害情報については、自主防災会、消防団、水防団、自治会等のご協力も得ながら、より迅速かつ正確な情報収集と広報が実施できるように改善・充実を図っていく。

伏見区小栗栖排水機場の問題について

 伏見区小栗栖排水機場の問題について質問します。
 浸水被害検証委員会は、「管理者として京都市の責任を明確にし、浸水被害者に対して真摯な対応を強く要望」し、「市全域にかかる浸水予防対策」を求めています。
 市民の命と財産を守る市排水機場は、委託業者任せにせず、京都市が責任を持って管理する事こそが必要となっていますので、管理体制の見直しを求めます。
 また、被害にあわれた住民から「早く元の生活に戻してほしい」「未だに補償の金額が判らず修理を業者に発注できない」「補償を早急に終えてほしい」と声が寄せられています。被害に遭われた全てのみなさんの保障を早急にすべきです。いつまでに終えるのか明らかにすることを求めます。お答え下さい。

(門川市長)浸水被害の発生を重く受け止め、再発防止のため、民間業者に委託している主要な10排水機場の監視体制について、早急に見直すよう指示したところ。本市職員による抜き打ち検査、運転状況の連絡のルール化、委託職員の配置予定者の増員など改善、強化を図った。本市が自ら排水機場を一元的に把握する集中監視システムを構築する。
 建設局内に18名の対策チームを設置、被害に遭われた方々一軒一軒を訪問し、賠償額に合意頂いた方には、可能な限り年内に仮払いを行う。

京北地域の台風災害復旧への支援を

 次に、京北地域の災害復旧と今後の支援について質問します。
 京北の住民の皆さんから、台風18号の災害復旧対策とともに、今後のまちづくりについて不安の声が上がっています。本市会に補正予算に上がっている場所以外に、例えば浅江(あざえ)町の橋りょう復旧、小塩町の流された二つの橋に代わる今後の対策など、さらなる復旧対策が必要となっています。これらは日常生活や農林業に利用されているもので、早期の復旧が求められています。地元の皆さんから、「まだ復旧事業に取り上げられていない個所はどうなるか心配している」と言われています。また河川改修工事は「来年の鮎の漁業解禁時までに工事ができないと漁業に影響が出る」と言われています。一方、農林被害について、「次の作つけ時期までに田畑は整備できるのか」などの不安な声が寄せられているのです。京北における農林復旧事業の実施数は156件ですが、激甚災害指定で復旧できるのは11件です。ある農家組合では「被害の全部を申請するように言われても結局地元負担は残るので諦めたところもある」と言われました。災害復旧事業について、地元負担が重くのしかかっています。認識と対策をお聞きします。また、災害復旧事業は、「これで終わり」とせず更に調査をすすめながら、住民や団体のみなさんの意見を充分に聞きながら取り組むべきです。合わせてお答え下さい。

(塚本副市長)農地、水路、林道で、国庫補助事業の対象とならない被害の復旧についても、本市独自の支援を行う。さらに、農業用施設の被害復旧についても、独自の補助率上の乗せを行う。農業用機械の更新等についても、本市において新たな助成制度を創設する。
 また、橋梁の復旧については、地元や関係機関のご意見もお聞きし、予算確保を含め、その対応を検討することとしている。今後とも、引き続き、地域の農家組合や森林組合と協議しながら、復旧が完了するまで、きめ細やかな支援をすすめていく。

合併から10年、京北地域のまちづくり支援を

 合併から10年を迎えようとしている京北の支援について質問します。
 この度の災害復旧事業は、旧京北町と交わした『合併建設計画』が終わろうとしている時期と重なります。住民からは「あと1年少しで合併10年だが、今後の京北の将来像が全く見えない」と言われます。災害復旧対策とともに、これからの京北のまちづくりを指し示すこと、これが京都市の責務となっています。
 振り返れば、地方分権の名のもとで進められた市町村合併の後、農村地域では大きな課題に直面しています。合併直前の京北町職員は175名いました。現在京北支所の職員数は土木事務所も含めて35人と旧町の時から少なくなりました。当時は周山町には、京都府京北地方振興局職員が100名で、これらのもとで国道、府道、町道路、河川、農林基盤整備などとともに、教育や福祉、産業振興などきめ細やかな取組がすすめられていました。これらが2005年の合併を境に、府の振興局は撤退し、京都市が多くの施策に責任を持つこととなりました。合併で職員が減らされただけではありません。国保京北病院はその後法人化され、各地にある4つの診療所は「存廃の危機」に直面しています。そして、最近は、住民の貴重な交通手段である「ふるさと公社バスの補助金見直し」まで言われている事態であります。右京区京北は京都市と合併しても、地元産業の厳しい実態や少子高齢化と人口減少に歯止めが効かない現状にあります。そのもとで、今後の京北のまちづくりが大変大きな課題となっているのであります。
 市町村合併という流れで都市と合併した農村では、従来の町村役場が支所となり、その人員と機能の縮小が進められ、今後は、道州制の導入で都道府県の廃止や統合がおこなわれ、再び市町村合併を呼び込む可能性が高いのであります。こういう中で、京北はあとわずかで「合併建設計画」が終了しようとしているのです。
 そういう時期であるからこそ、地域が抱える課題に応える基本計画をつくり、京北地域の将来を見据えた新たな対策が必要です。少子高齢化や人口減少対策、産業振興や将来のまちづくりなどについて、どのように取り組もうとしているのですか。お答え下さい。

(藤田副市長)京北地域の合併以降、幹線道路や水道施設、道の駅、農業振興や林業振興等事業の実施、さらには京北トンネルの開通するなど、地域活性化の基盤となるインフラ整備は大きく進展した。今後とも、地域の皆様自身による自主的な取り組みをしっかりと支援し、今後策定予定の新たな過疎地域自立促進計画においても、更なる産業振興や定住促進など、京北地域の将来を見据えたまちづくりを目指していく。

市民のくらし、京都経済、市財政を破綻に追い込む消費税増税は中止を

 次に、消費税増税中止と産業振興・地域経済活性化対策についてです。
 11月に京都中小企業家同友会が発表した、市内企業を対象とする「景況調査報告書」によると、「京都経済は本格的な景気回復の動きがみられるが、円安や資源高が続き、世界経済情勢が不透明なままで、TPP拡大交渉の進捗状況や消費税増税への対応を含めて、先行き予測が難しい状態である」と分析しています。「アベノミクス」により何らかの「好影響」があったと回答した企業は全体の2割で、回答企業の約7割が「影響なし」と答え、中小企業への波及は限定的であることを示しています。それどころか、消費税増税への具体的対応について、半数の企業で商品やサービスへの増税分の価格転嫁が難しいと答えています。こうした状況のなか、来年4月の増税で景気も雇用もいっそう厳しくなることは、過去の増税の経過をみても明らかであります。
 増税されれば、市税収入の更なる悪化を招くことになります。財政悪化となれば、更に市民負担を増やし、サービスを切り捨てることになるのです。くらしを支え、市民サービスを維持して行く為には、国に、「消費税増税は中止をさせる」こと、これこそ最大の景気対策であります。
 消費税増税によって市民や中小業者、市財政に、どのような影響があるか具体的にお答えください。市民の生活を守るため、今からでも消費税増税中止を国に迫るべきです。お答え下さい。

(財政担当局長)今回の消費税率の引き上げ実施に当たっては、簡素な給付措置や法に基づく円滑・適正な転嫁のための対策等、低所得者や中小事業者への影響を最小限にとどめる対応策を十分講じたうえで行われる。国の経済成長を実現する施策が、本市においても、経済の活性化や、安定した雇用の創出、所得の増加につながるよう、経済界等とも連携し、必要な政策を推進していく。

一刻も早い公契約条例の制定を

 次に、市長が選挙公約で確約した公契約条例についてです。
 公契約条例の制定を表明してから2年が経過しました。この間、3つのワーキングチームが設置され検討がすすめられています。そして、市内企業へのアンケートも行われています。しかし、市長がいつまでに条例を制定するのか見えてきません。
 全国で最初に最低賃金を盛り込んだ公契約条例を制定した千葉県野田市では、最低賃金ぎりぎりであった業務委託の賃金が時給で100円アップしました。川崎市でも事務の臨時職員の賃金が引き上げられています。このように公契約条例によって賃金等の労働条件の改善の効果が確認されています。そして、各地の自治体で公契約条例を制定また検討に着手したところが増えています。
 公契約条例がめざすものは、公正な競争であり公正な労働環境の実現でもあます。これらの実現は、自治体が発注した仕事に従事する労働者の生活に寄与するものであると同時に、むしろ地域の事業者にとっては、経営の安定などのメリットが大きいのであります。そして、自治体にとっても、公共サービスの質や安全を確保することができるのです。さらには、税収の確保という点でも効果があります。
 公契約条例はいつまでに制定するのですか。市内地域経済の循環を促進し、そこで働く労働者の賃金を確保する内容の公契約条例を一刻も早く制定するよう強く求めます。市長の決意をお聞かせ下さい。
 以上で第一質問を終わります。

(財政担当局長)京プラン実施計画の年次計画で、平成27年度までの条例制定を明記。今年度は、庁内検討会議で検討、条例制定に向けた課題等を中間報告として取りまとめた。他都市調査や事業者3千社を対象としたアンケートを実施しており、今後、学識経験者、業界及び労働界からの意見をお聞きし、検討を深めていく。

第2質問

 伏見区小栗栖排水場について市長から答弁がありました。周辺で浸水被害が起こっている時、ポンプ場がどうなっていたのか、京都市は全くつかむことができませんでした。ポンプ場について、名古屋市は直営です。ここでは「住民の安心・安全のため、万が一の時のバックアップ体制と人材の確保」をし、親ポンプ場で24時間監視・制御が行われています。この点で本市の排水機場は、本市職員が直接監視するなど、体制の見直しを行うべきです。
 京北の今後について質問しましたが、具体的な施策は示されませんでした。ある研究者が実施したアンケートによると、住民が求める支援として高い分野は、農林業支援、都市基盤整備、公共交通や医療の充実などです。京北地域は、住民支援こそ強化すべきです。
 このことを述べて、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。


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