「若い世代が安心して就労できる環境の整備等を求める意見書」に対する反対討論 - 市会報告

「若い世代が安心して就労できる環境の整備等を求める意見書」に対する反対討論

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閉会本会議討論
西村よしみ議員

 私は、日本共産党市会議員団を代表して、ただいま提案されています「若い世代が安心して就労できる環境等の整備を求める意見書」(案)について、反対討論をいたします。
 提案されている意見書に、「働く貧困層といわれるワーキングプアから抜け出せず結婚をあきらめざるをえない若者が増加」、「仕事と子育ての両立に悩む女性の増加」、「正規雇用でありながら過酷な労働環境で働き続けることができない若者」など指摘されています。そもそも、そうした問題を生み出した原因には、低賃金や違法な労働環境で働かせ、採用した若者や労働者を過重な労働に駆りたて次々に離職に追い込み、大量採用、大量離職・解雇を前提にした、いわゆるブラック企業の存在があります。
 本当に安心して働ける環境をつくるというなら、労働法制のいっそうの規制緩和をやめさせ、人間らしく働けるルールを確立することが必要です。また、労働者派遣法の抜本改正をはじめ、非正規雇用への不当な差別や格差をなくし均等待遇をはかり、非正規雇用者の賃上げと労働条件の改善をすすめることが欠かせません。さらに、労働基準法を改正して、残業時間の上限を法律で規制し、「サービス残業」を根絶させ、無法な「ただ働き」を一掃させるなど、新たな法整備が求められています。
 ところが安倍内閣は、「派遣を常用雇用の代替にしない」という大原則に反して、正社員を派遣に置き換えることを自由化し、禁止された日雇い派遣も復活させる労働者派遣法の改悪をしようとしています。そして、「解雇自由」の、いわば「ブラック特区」をつくる動きもあります。こんなことをすれば、非正規雇用がもっと増え、若者が正社員になる道をいっそうせばめ、若者が安心して就労できる環境を壊すことになってしまいます。
 若者の労働環境を見れば、会社や上司の命令に「絶対服従」させるために、身体的攻撃、暴言、侮蔑、脅迫による精神的な攻撃など、パワーハラスメントもひろがっています。深夜まで必死で働かなければとても達成できない過大な目標や仕事量を押しつけ、長時間・過密労働に駆り立てることが常態化している企業もあり、こうした中で、多くの若者が心と身体の健康を壊して退職に追い込まれていきます。どんな企業であれ、そこで働く人たちの生活と権利、人間としての尊厳が守られなければなりません。
 ただいま提案されている意見書のなかで、「労働時間限定正社員」とか「短期間正社員」などを提案し、これが「多元的な働き方」と肯定的に言われていますが、これでは雇用の不安定化の方向ではないでしょうか。
 「若い世代が安心して就労できる環境の整備」を進めるのであれば、「使い捨て」「使いつぶし」の働かせ方を広げた労働法制の規制緩和の流れを転換させて、無法な働かせ方を規制し人間らしい雇用のルールをつくることがなによりも必要です。
ブラック企業は、特定の企業とそこで働く人たちの問題だけではありません。日本の企業経営と働くすべての人たちの生活に大きな被害をもたらし、日本経済の成長にも影響を与えることになります。
 このことを申し上げて討論とします。

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