2012年度一般会計決算等に対する反対討論 - 市会報告

2012年度一般会計決算等に対する反対討論

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閉会本会議討論
西野さち子議員

 日本共産党議員団を代表して、公営企業以外の決算について、討論します。
 報第1号一般会計決算、報第3号国民健康保険事業特別会計決算、報第4号介護保険事業特別会計決算、報第5号後期高齢者医療特別会計決算、報第14号駐車場事業特別会計決算の5件については認定せず、その他の決算は認定するという態度を日本共産党議員団は表明していますので、以下、その理由を述べます。

 2012年度決算は、門川市長2期目の初年度で、門川マニフェストを具体化した京プラン「実施計画」の年であり、その評価が厳しく問われる決算です。市長は「力強いスタートを切った」と言われましたが、自助の名のもとに社会福祉費の削減、職員削減による市民サービスの低下等のさらなる推進にスタートを切ったことは重大です。市民生活を守る自治体の責務を果たすために、京プラン「実施計画」は撤回しかない事を指摘し、決算を認定しない理由を述べます。
 まず、一般会計決算です。第1に、市長は単年度5億円の黒字と報告されますが、その内容は職員数の削減と給与カットによる総人件費の12億円削減と社会福祉関係費を含む28億円もの予算削減など、職員と市民の犠牲によってつくられたものです。わが党は、京都市は政令市の中で正規雇用が最下位という実態を示して公契約条例の制定や伝統産業や新産業の振興で雇用人口の増大をすべきと提案しました。しかし、正規雇用を増やし、給与の増額が必要だと認める一方で、中小企業や市民生活に深刻な影響をもたらす消費税増税については「負担を分かち合い社会保障の財源の安定的確保に必要」という認識です。また、消費税増税について、景気回復の腰を折り、市民生活と中小企業へのマイナスの影響が大きいことと大企業への行き過ぎた減税が、京都市の税収減につながることを指摘して来年4月の増税中止を国に求めるべきと提案しましたが、副市長は「負担を分かち合い、社会保障の財源の安定的確保に必要」と答弁し、市民生活や中小企業への影響については一言も触れることはされませんでした。
 第2に、人命にかかわる防災の問題で台風18号の対応についてです。現場職員の皆さんの不眠不休の対応については、頭が下がります。市民からも災害ゴミの回収が迅速に行われたこと等に対して多くの感謝の声がとどいています。その一方で、この間、職員を減らし続けてきたことによる弊害も出ています。伏見区の小栗栖排水機場では車等の被害を含め300件を超える被害が出ました。以前は土木事務所に担当の職員が配置されていましたが、今は民間任せになっています。委託業者が契約通りの作業をしているのかの確認ができず、被害を広げてしまったのです。市長は管理責任は認めたものの、人災とは認めませんでした。しかし、第3者委員会では人災と言う事が明らかにされました。一刻も早く京都市の責任で被害補償をすべきです。そして、二度と同じことを繰り返さないためにも、必要な職員まで減らしてきた京プラン実施計画を撤回し、職員の増員をすべきことを求めます。
 第3に、正規雇用で働きやすい環境作りが必要な時に京都市はどうでしょうか。新プール制の下で民間保育園の運営費を削り、大変な状況に追いやっています。理事者が「ポイント獲得が不十分であったり、職員のバランスが改善されず運営費が減る園もある」とベテランの首を切れと言わんばかりの答弁をしたことは重大です。ベテラン保育士が働き続ければ、園の運営が困難になる状況を京都市自らが作っているのではありませんか。また、生活保護から脱出するために正規雇用の仕事を探している人に「正規雇用を求めるのではなく、低賃金でもいいからとにかく働け」と生活保護適正化の名のもとに雇用市場の低賃金化に手を貸すような就労指導はやめるべきです。そして、多くの市民から「今のままの制度で残してほしい」との声が寄せられている敬老乗車証の見直しについて、市民の意見を十分に聞かず、あくまでも応益負担を推し進めようとしています。これらのことは国の社会保障制度改悪・構造改革路線にあからさまにくみする立場であり、自治体リストラを大手を振って進めるという「京プラン実施計画」の狙いがここに示されているではありませんか。
 第4に、子どもの教育について、学校施設整備費を10年間で約100億円減らし、決算年度は50億円にまで減らしています。大規模な校舎整備が終わったからと言いますが、要望の多いトイレの改修は放置され、副市長は「美しく保つために関係者が努力している。無尽蔵な財源はない」と無責任な答弁です。また、少人数教育の拡充にも背を向けて教育費削減を続け、充分な学校施設整備や予算措置がとられていないではありませんか。
 第5に、「原発ゼロ」の政治決断を求めましたが、決断を先送りする「脱原発依存」としか答弁がありませんでした。放射能汚染水問題は、ますます深刻になっています。原子力規制委員会は東電の海への直接排水を条件付きで認めました。「汚染水はコントロール」できていないことは明らかです。万が一の災害が起これば、放射能はコントロールできない重大な事態を引き起こしますから、一刻も早く「原発ゼロ」の決断をし、再生可能エネルギーへの推進に取り組むべきです。焼却灰溶融施設は、ごみ処理計画から灰溶融を削除しながら、運営経費や工事費を予算計上し住友重機械工業に実験をさせて、契約解除を遅らせたことは重大です。
 次に、国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療の特別会計についてです。
国民健康保険事業は、単年度収支は27億円の黒字になっていますが、徴収率向上による保険料収入の増が6億円となっています。差し押さえ件数がなんと過去最高の1844件となっており、そのうち給与の差し押さえは161件にも上っています。非正規で働いている市民に対して「窓口に来ない」ことを理由に、勤務先に給与差し押さえの通知を行っている事実を指摘しました。さらに、その後の状況をつかむこともしない、市の姿勢は認められません。市民が安心して保険料を払えるように、市民の抱える困難の解決に力を尽くすことが自治体の役割ではありませんか。市民生活より徴収率の向上ありきの姿勢はやめるべきです。差し押さえをやめ、国保料の引き下げを求めます。また、一部負担金の減免制度の拡充をすべきです。そして、広域化に反対し、国庫負担金の増額を国に強く求めることが必要です。指摘しておきます。
 介護保険事業については、6億1924万円の黒字決算となっています。決算年度は介護保険料が値上げされ、月額930円の大幅値上げで、介護保険制度の導入時の2958円から5440円と基準額で2倍にもなっています。さらに国は要支援者を介護保険からはずし、特養入所を要介護3以上にし、利用料まで上げようという改悪までしようとしています。京都市には要支援の方は18,159人おられます。この方々が受けているサービスを京都市が負担できるのでしょうか。大変な負担が地方自治体に押し付けられます。しかし、市長は「地域の力を生かすことは一つの方策」と国の方向を容認しています。政府の介護保険制度の改悪に反対の声を上げるべきです。
後期高齢者医療特別会計決算については、そもそも高齢者を差別する制度であり廃止すべきです。
 駐車場事業特別会計決算については、大型公共事業のつけであり、巨額の建設費用を一般会計からまかなうもので認定できません。
 最後に、認定をしております基金特別会計決算について一言申し上げます。基金の中で、家庭ごみ有料化財源が積み立てられています。市民からは値下げしてほしいという声が上がる中、施設整備に多くの財源が使われていることには反対という意見を申し上げて討論とします。

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