井坂博文議員の代表質問 - 市会報告

井坂博文議員の代表質問

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本会議代表質問
井坂 博文議員

 日本共産党京都市会議員団を代表して、今議会に提案されている2013年度予算案および市長の市政運営に関して質問いたします。
 まず、昨年末におこなわれた総選挙において、日本共産党にご支持をお寄せいただいた有権者のみなさんに、あらためて心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 総選挙の結果、自民・公明両党が325議席を占め、第2次安倍政権が発足しました。まず指摘したいことは、この政権は衆議院で3分の2を超える多数の議席をもつに至りましたが、国民的な基盤はないということであります。総選挙で自民党が獲得した得票は、有権者比では小選挙区で24%、比例代表で15%に過ぎません。6割を超える議席は、小選挙区制というマジックがつくりだした「虚構の多数」に他なりません。国民の民意と国会の議席がこれほどかけ離れたことは、かつてなかったことであります。
 しかも、自民党の「大勝」は、自民党自身が認めているように、民主党政権の公約破り、裏切りへの国民の激しい怒りが集中した結果であり、自民党の政策や実績が国民から評価されたものではありません。ましてや、国民は自民党に白紙委任状を与えたものでは決してありません。
 総選挙後の新しい政治情勢の下で、東日本の復興、消費税、原発、TPP、米軍基地、憲法、どの問題をとってもたたかいはこれからです。
安倍首相は23日、ワシントンにおもむいて日米首脳会談をおこないました。安倍首相は、日本の経済主権を投げ捨て、食と農をはじめ日本の産業と国民生活のあらゆる分野に深刻な打撃となるTPP(環太平洋連携協定)交渉参加に大きく踏み出す意向を示しました。TPP参加は、国論を二分している大問題であるにもかかわらず、国会をはじめ国内での国民的議論の場で態度を明らかにすることもなく、日米首脳会談という場で交渉参加に踏み出したことは許せません。
 さらに、日米首脳会談は、「日米同盟の強化」を強調し、沖縄の新基地建設、軍事力強化、集団的自衛権行使に向けた憲法解釈の変更の推進、原発の再稼働と推進を約束するなど、日本国民の民意に背く異常な対米追随ぶりを際立たせるものとなっています。
日本共産党は、このような安倍自公政権と真正面から対決し、どんな問題でも対案を示して、新たなたたかいに全力をあげるものです。

デフレ脱却、景気回復のためにも、労働者の賃上げ、消費税増税中止を

 質問に入ります。来年度予算案に示された市長の政治姿勢に関してお聞きします。今年は市長2期目の選挙公約を具体化した「はばたけ未来へ、京プラン・実施計画」の2年目となります。この「京プラン・実施計画」こそ、市民生活のあらゆる分野と全ての世代に負担と痛みを押しつけ、生活と営業を壊すものであります。
 今、深刻なデフレ不況からどう抜け出すのかが問われています。デフレ不況の根本的な原因は国民の所得が減り続けたことにあります。昨年の勤労者の平均賃金は、1990年以降で最低、ピーク時の1997年より年収で約70万円も減っています。非正規雇用が、労働者の3人に1人、若者と女性では2人に1人にまで広がり、年収200万円にも満たない労働者が1000万人を超えています。わが党は「働くみなさんへのアピール 賃上げと安定した雇用の拡大で、暮らしと経済を立て直そう」を発表しました。働く人の所得を増やすことが日本経済の好循環を取り戻すカギであることは、政治的立場や経済学の考え方の違いを越えて、いまや共通の認識になりつつあります。先日の国会の予算委員会質疑では、わが党議員の「大企業の内部留保267兆円の1%を回すだけで、そこで働く労働者の賃金や下請け中小企業の単価引き上げは十分可能である」との指摘に対して、麻生金融担当大臣も内部留保の活用ができる条件が企業にあることを認め、安倍首相も財界に賃上げ要請をおこないました。
 そこで市長にお聞きします。政府も認めた「デフレ不況の解消には国民所得の引き上げが必要である」との認識がありますか。そうであるならば、市内の企業に賃上げを行うよう要請すべきではありませんか。市長の決意を伺います。

(産業観光局長)経済の好循環を生み出すためには、雇用の創出や所得の増加による消費の拡大が重要であるとの認識のもと、安定的な雇用の確保や労働条件の改善などについて、引き続き経済界に対して要望していく。

 市長は、開会本会議での予算説明の中で、「公共投資の充実を、より確実に京都経済の活性化につなげるために、抜本的な入札制度改革をさらに進化させるとともに、本市のあらゆる政策を通じて、京都経済の再生と雇用の創出をめざす」と言われました。この点は、同感であります。
ならば、道路・橋梁の耐震改修、交通安全施設の整備、トイレなど学校施設の維持修繕や市営住宅修繕など市民の安全・安心のための必要な事業は、地元中小企業へ優先発注するなど地域経済活性化に結びつくよう強く求めておきます。
 市長は今年の年頭訓示において、「京都が頑張り、京都から関西を、日本を元気にしていく」と言われましたが、どう頑張るのでしょうか。
 来年4月に実施予定の消費税増税は市民の頑張る元気を奪い去り、一層の景気悪化をもたらすことは明らかであります。訪問した商工団体や小売市場のみなさんは、異口同音に「消費税が上がれば、廃業するしかない」「せめて食料品は非課税に」と訴えておられました。消費税の増税は消費を冷え込ませ、価格に転嫁できない中小企業の減収と倒産を拡大し、ひいては市民税の減収につながる、という負の連鎖をひき起こします。
 実際に今日の京都の中小企業の72%は赤字であり、消費税が5%に引き上げられた1997年4月、その翌年の、本市の個人市民税と法人市民税を合わせた収入は83億円もの減収になりました。
このことを指摘すると、市長は「低所得者や中小企業者への影響を最小限にする方策は、国が議論し対応すべきもの」と答弁してきましたが、増税法を強行した自民・公明・民主の三党は、食料品など生活必需品への軽減対策も、10%に引き上げる2年後の秋まで結論を先延ばし、先行きは全く不透明であります。
 そこで市長にお聞きします。今、消費税を増税すれば、京都の中小企業や市民生活は壊滅的な打撃をうけ、市税収入や市財政にも重大な影響を与えるとの認識がありますか。今こそ消費税増税の中止を国に求めるべきではありませんか。明確な答弁を求めます。

(財政担当局長)消費税の引き上げは、国において、経済状況等を総合的に勘案し、低所得者や中小事業者への影響を最小限にとどめる対応策を十分に講じたうえで実施されるものと考えている。

値上げと市民負担増の「京プラン」実施計画は撤回せよ

 次に、「京プラン」実施計画の基本理念である「持続可能な財政への構造改革」に関してお聞きします。「持続可能な財政」の名の下に、財政赤字を引き起こした歴代市政のツケを市民におしつけ、「新たな福祉に必要な財源は、既存の福祉経費を削ってつくりだす」とする「京プラン」実施計画を具体化しているのが来年度予算案であります。
 この理念の背景は、市長が諮問した「京都市財政改革有識者会議」の提言にあります。有識者会議の発足にあたって当時の副市長は「国の経済財政諮問会議がおこなった様な議論をお願いしたい」と述べました。この経済財政諮問会議こそ、弱肉強食の競争を煽り、貧困と格差の拡大、社会保障費の切り下げを引き起こした「財政構造改革」路線の張本人であり、国民がノーという審判を突きつけたものであります。
 年頭訓辞で市長は、昨年1年を振り返り、「大きく前進した年であった」と自画自賛され、その例として「全国トップ水準の福祉施策、子育て支援、学校改革、教育改革」などを挙げています。しかし実際にこの一年は、緊急通報システムの利用料引き上げ、公立保育所の民間への移管、「適正化」の名による生活保護費の抑制、京都市のみが実施していた個人市民税軽減措置の廃止、全国で唯一堅持してきた総合制を廃止し「競争と格差」を拡大する高校入試制度の改定を強行し、そして市民の反対意見を無視して伏見工業・洛陽工業高校の統合を、進めようとした一年でありました。これでどうして「全国トップ水準の施策が大きく前進した」と言えるのですか。
 さらに、来年度予算案では、9億3000万円もの上下水道料金の値上げ、3億1000万円もの保育所と昼間里親保育料値上げ、5700万円の学童保育利用料の値上げ、文化・スポーツ施設、美術館の使用料の値上げ、そして市営墓地使用料の値上げと、まさに「ゆりかごから墓場まで」、値上げと市民負担増が目白押しでありませんか。
 この市民負担増と社会保障の切り捨ての背景にあるのが、社会福祉関係経費をふくむ消費的経費を毎年25億円削減するという、「京プラン」実施計画の「財政構造改革」路線であります。24年度分を加算すると25年度は50億円もの削減となります。
 これでも市民の命と暮らしを守る」と言えるのですか。住民の暮らしを守る自治体の本来の役割を投げ捨てる「財政構造改革」路線を、きっぱりとやめることを強く求めるものであります。いかがですか、お答え下さい。

(市長)当面の厳しい財政状況下において、サービスの充実や受益の程度に見合った必要な負担を市民のみなさんにお願いしつつも、社会福祉関係経費の増大に引き続き対応する。一方で、人件費の削減や実質的な市債残高の圧縮などの財政構造改革をすすめ、将来の世代に過度な負担を先送りしないことが、課せられた責務であると考えている。

 続いて「京プラン」実施計画にある債権一括管理と回収システム、保有財産の有効活用方針に関してお聞きします。税金にせよ、保険料にせよ、滞納したくて滞納している人はいません。必ず経過や事情があります。本来であれば、窓口で話を聞いて、福祉サービスを紹介し、分納などの相談に乗るのが行政の役割ではありませんか。それをすべて「滞納」扱いにして一括して請求する。財産の差し押さえさえもする。これでは行政を「取り立て屋」に変質させるものではありませんか。
 具体的に、母子寡婦福祉資金貸付金の回収が困難になっている債権を回収するために、「専門的な知識と経験を有する事業者」に業務委託する方針が出され、先日、委託業者が決定されました。委託金額は回収実績の30%を上限とするとしています。つまり、受託業者は利益をあげようと思えば、徹底した取り立てに走る、という仕組みになっています。これで、どうして血の通った行政と市民の関係が構築されるのですか。
 また、「市保有財産の有効活用」と言いますが、市民の意見や要望をきちんと反映させるべきであります。しかし実際には、左京区役所跡地のように、要望もまともに聞くこともなく「保有財産の切り売り」が一気に進められようとしています。「京プラン・実施計画」では、財源不足の解消策として、売却や貸付などで年間50億円の収入をあげる目標を明記しています。この間、競争入札による売却が進められましたが、市保有財産は、利用されてきた経過から見ても、市民みんなの財産です。
 財源確保を至上目的とする「債権管理および回収の基本指針」と条例化方針の撤回、50億円の財源確保目標先にありきの、保有財産の有効活用と切り売り方針を撤回することを強く求めます。いかがですか。

(塚本副市長)平成24年7月、債権のより適正な管理、債権回収のより一層の推進を目的として「債権管理及び回収に関する基本指針」を策定した。債権の回収に当たっては、債権者の資力等の状況を見極めたうえで相談に乗るなどきめ細かく対応している。
 役割を終えた資産については、引き続き売却や貸し付けをすすめ、社会全体で有効に活用し、地域振興の増進を図るとともに、福祉等を充実させるための検討を行っていく。

 その一方で、「京プラン」実施計画」予算案では、不要不急、無駄使いにはメスが入っていません。予算案には焼却灰溶融施設を8月末に引き渡しを受け、本格稼働するために7ヵ月分の運転経費13億円が計上されています。市長はあくまでも今年8月の引き渡しにしがみついていますが、燃料の都市ガスは高騰し、今後は年間の運転経費が20億円を超えると試算されています。さらに、市民の努力で半分近いゴミ減量に成功しており、施設の必要性はなくなっています。事故とトラブル続きの施設をこのまま本格稼働すれば安全の保障は全くありません。
 運転経費も膨大な無駄であり、必要性もなくなり、技術的にも未完成の欠陥施設があきらかになった今、潔く計画を断念すべきであります。しかも、施設の運転経費にかかる新年度予算13億円を使えば、水道料金、保育料、使用料・利用料などの値上げと市民負担増をやめることができるではありませんか。市長の決断を強く求めるものであります。

(環境政策局長)東部山間埋立処分地は、唯一の最終処分地として、22年の歳月と約523億円もの巨額の経費を投入して建設した。今後さらに70年間、活用していくためには、焼却灰溶融施設は必要不可決であり、安心、安全な施設として完成させていく。

地方政治と地方自治について

 次に、地方政治と地方自治に対する市長の認識と対応に関してお聞きします。
自公政権になり、国による道州制推進が再び動き始めています。自民党は選挙公約で「道州制基本法を早期に制定し、その後、5年以内に道州制の導入」を目指すとしています。公明党も同様に推進の立場を表明しています
 関西広域連合は、設立時には「関西広域連合がそのまま道州制に移行するものではない」と言っていましたが、新政権の動きに対して1月に開かれた委員会で「政府が一方的に道州制の導入を進めないように、有識者による研究会を発足させ、検討・研究を行う」として、従来の立場から一歩前に踏み込もうとしています。
 一方で、昨年11月に開かれた全国町村長大会では、「国民的な議論がない中で・・・あたかも今日の経済社会の閉塞感を打破しうるような変革の期待感だけを先行させ、主権者たる国民の感覚からは遊離したもの」であり、「道州制の導入に反対する」との特別決議を採択しました。
 また「道州制は、地方分権の名を借りた新たな集権体制を生み出すものであり、税源が豊かで社会基盤が整っている大都市圏へのさらなる集中を招き、地域間格差はいっそう拡大する。道州における中心部と周縁部の格差も拡がり、道州と住民の距離が遠くなって、住民自治は埋没する」と厳しく批判しています。その通りではありませんか。
 いま、京都府内の首長のなかで道州制推進を表明しているのは門川市長だけであります。そこで、市長にお聞きします。「州都への一極集中を生み出し、基礎自治体の強化と称してさらなる市町村の大幅合併を迫り、地域間格差を拡大する」道州制に賛成なのですか。また道州制基本法案にある「内政に関する事務は道州に決定権を付与する」として、憲法が定める社会保障の責任(ナショナルミニマム)をなくすことに賛成なのですか。そして国民的な議論もないまま、道州制基本法制定を先行させていく今の政府のすすめ方に賛成なのですか。明確な答弁をお願いします。

(市長)新たな大都市制度である特別自治市制度を創設するとともに、道州制を導入することが必要と考えている。道州制のもとにおける国と地方の役割り分担など、具体的な制度については、今後、国をはじめ様々な議論・検討がなされる。国民に見える形で、理解が深まるよう、「道州制推進知事・指定都市市長連合」等の活動を通じて、道州制の導入に向けた国民的な議論が巻き起こるよう積極的に取り組んでいく。

 あわせて、国の地方財政対策への対応について伺います。国の2013年度地方財政対策のなかで、地方交付税は約4000億円も削減されています。実に6年ぶりに前の年度を下回っています。
 その背景には、国による地方公務員給与費8500億円もの削減があります。平均7.8%引き下げた国家公務員給与並みに、地方公務員給与も7月に削減するように「要請する」としています。
 「要請する」と言いながら、地方交付税に含まれる地方公務員給与費を人質にとって、給与の削減を自治体に迫るという、地方分権どころか中央集権そのものであり、まったく許せません。全国市長会は2月20日、「地方分権の流れに反し、地方の財政自主権を侵すものであり、誠に遺憾である」との緊急アピールをまとめました。当然であります。そこで、お聞きします。
 地方交付税削減と地方公務員給与削減の押し付けは、①自由に使える交付税の本来の役割を否定し、②人事院(人事委員会)による公務員給与の勧告制度を無視し、③地方財政と職員に大きな痛みを押しつけるものである、との認識を市長はお持ちですか。国に対して削減撤回の声を上げるように強く求めます。市長いかがですか。

(市長)国に対しては、これまでの本市の主体的な努力を一切反映せず、地方の給与引き下げの手段として、一方的に地方交付税の削減を行うことのないよう、強く要請してきた。今回の削減は、財政への影響も大きいうえ、地方固有の財源である地方交付税の趣旨を損なうものと考えている。今般の国からの給与削減措置の要請は、きわめて異例なものであると認識している。

京都市経済の再生と行政施策のあり方について

 第三に、本市経済の再生と行政施策のあり方についてお聞きします。
 私の地元である伝統産業西陣が存亡の危機に陥っています。「仕事がなく、力織機の部品を取り替える必要が生じても、新しい部品を購入できず、使わなくなった機械の部品を譲り受けてしのいでいる」「残った唯一の機料店が閉業したら、私の機が故障すれば廃業するしかない」と苦しい胸のうちを語っていました。京都市が産地組合と協力して、廃棄予定の力織機の道具をストックし、再活用できるようなシステムをつくるよう求めてきましたが、未だ具体化されていません。このまま機料店が廃業すれば、たちどころに出機、賃機ともお手上げです。ただちに実効ある支援をおこなうよう強く求めます。いかがですか。

(産業観光局長)「京都伝統産業道具類協議会」において、道具を再活用できるシステムを構築し、調達が困難なものについては、代替試作品を製作、試用、検証を行っている。また、今年度末までには、インターネットにより情報提供する予定。

 この間、市内の経済関係団体や労働組合を訪問し、意見や要望をお聞きしました。
 まず、金融円滑化法について伺います。中小企業団体や金融関係から「金融円滑化法が3月で切れると、4月以降倒産が増えるのではないかと心配している。メガバンクが貸しはがしに走るのではないか」と深刻な心配の声をお聞きしました。京都府が昨年10月に実施した景気動向調査で、円滑化法が失効になると「影響がある」「懸念される」と答えた企業は合わせて44.9%となっています。
同じ時期の帝国データバンクの意識調査によると、金融機関に望む支援の4割以上は「貸し付け条件の変更などへの継続対応」や「担保・保証条件の柔軟な対応」です。一方で、昨年8月に施行された中小企業経営力強化支援法による、助言や経営コンサルタント派遣などの支援に対する期待は、3~5%にとどまり、中小企業が求める支援とはかなり乖離しています。法の失効まであと1ヵ月となりました。
 そこで、お聞きします。国に対して金融円滑化法を延長するよう強く求めるとともに、先日府市協調で実施を決めた京都独自の新しい融資制度が、実効性のある金融支援となるよう求めます。
いかがですか。

(産業観光局長) 昨年11月に「緊急経営あんてい融資」を創設。さらに、新年度からは、新たに「再生支援融資」の中に、短期つなぎ資金を創設するなど、融資制度の一層の充実を図っていく。

 あわせて、本市独自の中小企業振興策を進めるために、早急に中小企業振興基本条例および公契約基本条例の制定を求めます。まず、中小企業振興基本条例については、1年前の予算市会総括質疑で、副市長は「国の中小企業憲章の基本理念を、『京都市価値創造ビジョン』に盛り込んでおり、施策を展開する」という答弁でしたが、半年後の9月市会総括質疑では、「中小企業振興条例を制定することの必要性については、他都市における条例制定の効果、事業者の声等をふまえた十分な検討が必要である」と検討の必要性を認める答弁に変わりました。それでは、先行している他都市の事例と効果の調査、事業者の声の聞き取り、などは具体的にどう進んでいますか。その進捗と今後の方向についてお聞かせ下さい。

(塚本副市長)基本的には理念的なものより、その時々に必要な支援策の機動的な実施こそが喫緊の課題であるとの声も多く聞く。条例の制定については、事業者をはじめ市民のご意見等を踏まえて今後さらに検討を進めていく。

 次に、公契約基本条例についてお聞きします。昨年、条例制定に向けた三つのワーキングチームからなる庁内検討会議をたちあげ、9月市会本会議質問で市長は、「今年度は庁内での検討を深めた上で、学識経験者や業界、労働界をはじめ、幅広く市民の意見を聞き、全国のモデルとなるような条例をめざす」と答弁されました。庁内検討会議は立ち上がったものの、二四年度は審議会も開かれず、予算もつきませんでした。もう、待ったなしです。今こそ、制定に向けて足を踏み出す時です。市長は先日の予算説明で「抜本的な入札制度改革を更に進化させる」と明言されました。1年間の検討会議の進捗と総括、来年度予算における決意と具体的な計画、についてお答え下さい。
 京都には全国の他の地域と比べても恵まれた財産があります。長い歴史の中で培われた「ものづくりの技術や伝統」があり、熱意にあふれる「ベンチャー企業」も多くあり、中小企業が幅広い「ネットワーク」を持ち、全国に誇る大学や研究機関が集中する「大学の街」でもあります。全国の事例に学びながら、京都の特性や実態にかみ合った2つの「基本条例」を早急につくり、中小企業振興を効果的にすすめ、京都経済の底上げを図ることを強く求めるものであります。

(財政担当局長)平成25年度には、事業者へのアンケート調査、学識経験者など各界からの意見聴取や他都市への調査を行うための予算を計上した。条例の制定を待つことなく、ダンピング対策の更なる強化をはじめとする入札改革を引き続き推進していく。

憲法改定と平和、核兵器廃絶について

 最後に、憲法と平和、核兵器廃絶に関してお聞きします。安倍政権が描く改憲スケジュールは、まず集団的自衛権の行使に向けた解釈による改憲、そして憲法96条が定めている憲法改定の発議要件を3分の2から過半数に引き下げ、憲法九条を改定する、というものです。国会のなかでは自公政権に加えて、維新の会、みんなの党が改憲連合をつくっていますが、国民の中では少数です。総選挙後の、世論調査でも憲法9条改定について、毎日新聞で52%、朝日新聞で53%が反対と答えています。
 ところが、安倍首相は通常国会の代表質問への答弁で、「まずは96条の改正に取り組む」と明言しました。現職の首相が国会答弁で憲法改正に具体的に言及するのは極めて異例であります。憲法99条は「国務大臣に憲法の尊重と擁護を義務付け」ており、首相の発言は明らかに憲法の条文に抵触するものです。
 そこで、市長にお聞きします。市長も公務員に採用された際には、「憲法と地方自治法を遵守する」と宣誓書にサインしたと思います。その初心に立ちかえり、今回の首相発言をはじめとする憲法改定の動きをどう思われますか。反対するとの立場を表明できますか。明確な答弁を求めます。

(市長)日本国憲法における平和の理念は、日本国民のみならず、世界の人々に共通する願いであり変わらざる人類普遍の理念であると考えている。

 私の父親は68年前の8月、広島で原爆を受けました。私のような被爆2世や3世が集まり、昨年10月に「京都被爆2世・3世の会」が結成されました。被爆者の高齢化がすすむ中で、被爆にともなう病気で毎年多くの被爆者がなくなっています。被爆の体験と実相を語り継いでいくとともに、被爆2世・3世の健康対策の充実を求める運動を始めました。
 京都市が2009年3月に、核兵器廃絶をめざす平和市長会議に加盟して今年で4年になります。
平和市長会議に参加する自治体の市長として、非核三原則を堅持し、核兵器廃絶の立場を明確に表明すべきではないでしょうか。平和行政を進める市長の決意を伺います。
 以上で、私の第一質問を終わります。

(市長)平成21年3月には、核兵器廃絶をめざす「平和市長会議」に加盟し、2020年までの核兵器廃絶に向けた道筋を示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」に賛同する署名を行った。。今後とも、都市間交流や市民レベルでの交流を通じて、人類共通の願いである世界恒久平和の実現にむけて不断の努力を続けていく。

第二質問

 答弁をいただきました。市長は、「必要な範囲の負担をお願いする」と言われましたが、円高の誘導によって、ガソリンや灯油はすでに値上がりし、大手電力会社とガス会社は、この4月から大幅な値上げを表明しています。このようなときに、公共料金の値上げを行えば、市民生活や営業は破壊されてしまいます。市長は、市民の悲鳴が聞こえないのですか。その一方で、「焼却灰溶融炉施設は断固やる」といいます。やることが逆立ちしているのではありませんか。その根源にあるのが、「京プラン」実施計画。見直しを求め、引き続き、予算委員会で追及することを申し述べて、質問を終わります。

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開催議会別目次

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