北山ただお議員の代表質問 - 市会報告

北山ただお議員の代表質問

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本会議代表質問
北山ただお議員

 私は、日本共産党市会議員団を代表いたしまして、市長並びに関係理事者に質問いたします。
 国会が解散され、12月4日から総選挙になります。私は10月26日の本会議で、「衆議院の解散総選挙を求める決議」の賛成討論を行い、公約を投げ捨て消費税増税など国民に負担と不安を押し付ける政治に厳しい審判を下そうと呼びかけました。今まさにそのチャンス到来となったのです。日本共産党は暮らしと平和を守ろうという国民の声をしっかりと受け止め、「提案し、行動する党」として全力をあげてたたかいます。

東日本大震災の被災者支援の拡充を

 さて、昨年の3・11東日本大震災及び福島原発事故から1年9ヶ月が経とうとしています。今尚、福島からは16万人の方が避難され、多くの命が失われました。私は、改めてお悔やみとお見舞いを申し上げるとともに一日も早い復興を願うものです。
 第一に、京都市の復興支援について質問いたします。
 現在、京都市内には292世帯727人の方が避難されています。そのうち市営住宅には81世帯220人の方が避難されているのですが、入居して3年経つと入居延長ができないのです。昨年私は本会議で、当時入居は1年間しかできない問題を取り上げて長期入居ができるよう訴えて、現在3年まで可能となりました。
 私は先日入居されている方からお話を伺いました。そのかたは、「3年で入居が終わるとなれば、子どもの学校のことや仕事についても安心して暮らせない。住まいを長期に確保することができるかどうかは一番の関心ごとです。被災者グループでお願いに行きたい」とおっしゃっていました。政府は、被災者支援に万全を期すと大見得を切ったわけですが、避難者の居住の安心確保すらできないのでは責任が果たせていないのではありませんか。 市長は、政府に対して被災市街地復興特別措置法の改善を求めること、京都市としても長期入居を可能とするよう決断することを求めるものです。御答弁願います。
 復興に関わって大問題のもう一つに「復興予算の流用問題」があります。「震災復興」を口実として、被災地と関係のない事業に復興予算が流用されていることが明らかになり、国民の厳しい批判が広がっています。
 「国内立地補助金」の名目で、被災地とは関係のないトヨタ、キャノン、三菱電機、京セラ、東芝等の大企業が2356億円もの補助金が復興予算から受け取っています。11月に編成された第三次補正予算では、「国内立地補助金」をはじめ、被災地と関係のない予算が多数計上されています。
 日本共産党は、国民の強い批判を真摯に受け止め、復興予算の流用を直ちにストップさせ、被災者の住宅と生業の再建に必要な公的支援を行うよう強く求めています。地方自治体が被災者支援で大きな負担をしながら、努力を重ねているときに、流用で大企業支援等行う政治は許されません。

(市長)無償の入居期間終了後は、福島原発事故の避難指示区域の方も引き続き入居できる。今後、入居中の全世帯を個別訪問し、生活の状況を把握し、市営住宅入居手続きを進める。民間賃貸住宅も紹介する。復興の状況、国の動向を見極め、居住支援策を行う。

地下鉄事業は、国に補助制度の抜本的改善を求めよ

 第二の質問は、地下鉄事業についてです。
 地下鉄事業には2011年度決算で156億円の一般会計からの繰入がされておりますが、必要額を確保しつつも一般会計の圧迫で市民生活に負担を与えることがあってはなりません。
 過日発表された「京都市交通局市バス・地下鉄中期経営方針」で、地下鉄事業は、5万人増客、駅ナカビジネスの推進 、サービス向上、コスト削減、一般会計からの支援を基本にしていくことが示されました。しかし、そこには決定的な項目が欠落しています。それは、国の補助制度の改善を求めることが明記されていないことです。理事者は口頭で「重大な事項」といいながら、文書では決意が示されていなかったわけであり、これでは再建の基本ができていないといわざるを得ません。
 京都市の国への要望や、これまでの議会答弁でも強調されてきたことの内容から見ても、最重要事項として表明すべきであり、経営方針に明記して努力を重ねるべきであります。そもそも地下鉄事業会計が厳しくなっている原因はどこにあるのか。地下鉄東西線の建設費が、当初2450億円が完成時は4500億円へと2倍にも膨張しました。まともに資料の提出もなく情報開示もされないまま契約変更を繰り返し、工期の延長建設費の膨張をさせて、まさにゼネコン言いなりになってきた京都市に原因があることは明らかであります。我党の提起で、1994年7月に臨時市議会が開会され徹底審議も行われてきたのです。
 地下鉄烏丸線の転落防止柵の早期設置の課題でも、理事者は四条烏丸駅、御池駅、京都駅の三箇所に再来年から順次設置するという重い腰をやっと上げることになりましたが、この問題で、ネックになっているのがやはり国の補助制度が低いことでした。「早期設置と国への要望を強めるべき」との私の質問に対して、市長総括質疑の答弁では、「国への最重点要望として取り組んでいく」との決意が示されていますが、今回示された「経営方針」の文書にも出てこないのでは「決意や如何に」、ということになります。 
 この数年、地下鉄会計は現金収支では黒字となったことが大きな特徴として示されています。しかし、これは乗客の増加が少しあったことや駅中ビジネスが好調だという事もありますが、黒字になったことの基本には経営健全化債による繰入や三セクを廃止して地下鉄会計への繰入を増やすなど資金のスキームを変えたことに大きな要因があります。
 私がかねてから質してきたように、国の補助制度において、地下鉄建設、維持管理、安全対策、バリアフリー対策、施設更新等の国補助制度の抜本的改善なしには地下鉄会計の改善がないことを示しています。
 市長、これまでの経過を見ても、改めて国の補助制度改善に他都市とも連携して必死の要望活動を行う決意を求めます。いかがですか。

(平口副市長)中期経営方針に基づき、経営健全化の着実な推進を図る。駅ナカビジネス、烏丸線の駅トイレのリニューアル、可動式ホーム柵設置など、「歩くまち・京都」をリードする公営交通として生活基盤の中核を担っていく。

 更に、地下鉄経営健全化計画では運賃値上げが規定されていましたが、初乗り運賃が日本一高い京都市営地下鉄で運賃値上げなどすれば一層の乗客離れを引き起こすことは明らかです。計画の前半に予定していた値上げを見送ったことは当然です。
 先の決算市会市長総括質疑で、副市長は私の質問に答えて「健全化計画の達成状況を見極めながら、その時々に適切に判断する」と答弁されていました。つまり、計画期間中の値上げを回避することが可能であるとの認識を示されたわけであります。
 地下鉄の改善は、運賃値上げではなく、補助制度の改善や徹底した利便性の向上、駅トイレの改善、バリアフリー化の推進、施設の耐震化等の努力によって乗客増加を実現し、大量輸送機関としての地下鉄の役割を果たして、公共交通の軸として運営すべきでありますが、改めて市長の決意を求めるものです。
 同時に、消費税10%増税は事業を一層困難にすることは明白であり、我が党は今回の選挙で増税を実施させない政治の実現を求めて奮闘していく決意でありますが、公営企業の事業に責任を持つ市長は増税中止及び公営企業適用除外を求める姿勢を表明することを強く求めておきます。

(平口副市長)平成25年度の国予算要望で、①転落防止柵の補助金確保、②安全対策及び長寿命化を目的とした既設線の改修・更新事業の補助制度拡充、③地下鉄事業の特例債制度の継続及び所用の財政措置、④高金利建設企業債の借換制度の拡充を求めている。他都市とも連携し、国制度の改善を働きかける。

上下水道料金の値上げをやめよ

 次に、上下水道事業について質問いたします。
 命の水である水道、そして都市根幹施設の下水道はほぼ100%の市民が利用する重要な事業です。昨年、洛西地区で水道管の破裂事故が頻発し、市民生活に多大な被害を与え、大阪ガスへの損害賠償等も10億円となるなど水道老朽管の更新が大きな問題となりました。
 現在、老朽管の更新は、年間13キロ、全体の0・5%の更新で、これでは、すべて更新するのに200年もかかることが示されました。理事者はこれを1%から1・5%へと引き上げていく決意を表明されました。しかしこの費用は1500億円もかかることが明らかになり、この費用負担のために料金値上げが避けられないかの様な議論がにわかに起こっています。
 老朽化した水道管の更新を計画的に実施することは当然のことですが、なぜ遅れてきたのか。それは水道管更新に対する国の補助制度がきわめて不十分であることがそのネックとなっているのです。日本共産党議員団は、かねてから水道・下水道事業への国の補助制度を大きく拡充することを予算要求で求めてきました。理事者も「努力している」との答弁はされていますが、残念ながら実現していません。国への改善要望を強く求めるものですが、いかがですか。御答弁ください。

(市長)国の財政支援制度は料金が平均より高い都市を対象にしている。京都市は料金を低くしており制度の適用を受けられない。全国の水道事業体等と連携し財政支援制度の拡充、制度の創設を国に要望する。

 昨年11月に「上下水道局料金制度審議委員会」が設置され、11月21日に「意見書」が答申されています。私は、審議委員会の設置に当たって「学識者や市民から意見を聞くことはいいことですが、料金値上げにリンクしないように」と求めました。理事者は何回も「値上げをするものでは決してない。広く制度についてのご意見を聞くため」と回答され、決算委員会でも「その位置づけは変わっていない」と表明されました。
 今の市民生活は大変厳しい状況にあることは市長も認識されていることと思いますが、市民にとって料金値上げなど到底受け入れられないことは自明であります。私は、審議会意見書を値上げの理由にしないこと、上下水道料金値上げは行わないことを求めるものです。市長の決意を述べてください。

(市長)料金は、次期経営計画の策定を進める中で水需要の減少に伴う料金減収、施設更新に要する多額の経費など、財政収支見通しに基づき判断する。
 意見書を踏まえた料金体系の見直し、持続可能な上下水道サービス提供を行うために、新たな料金制度を来年2月に示す。

焼却灰溶融施設の撤回を

 次に、焼却灰溶融施設について質問いたします。
 私は、昨年の九月市会本会議でもこの問題を取り上げて、事故続きで税金のムダ遣いとなる施設は契約破棄することを求めました。日本のスーパーゼネコンである住友重工業が市民の税金114億円も契約しながら、設計ミスでダイオキシンの発生やトラブルが相次ぐ事態となり、来年8月末まで引渡しができないという最悪の事態になっています。つまり欠陥施設だったということが証明されたのでありますから、契約を破棄することはもうここにきて当然ではありませんか。
 元々、この施設は造る必要性のないものであり、この施設は京都市の決断で設置しなくても良かったものだと考えます。結局、総事業費180億円もの多額の市民の税金を使っての「ハコモノ作り」でしかなかったわけであります。
 更に、設置する目的について、東部山間埋立て処分場の延命と説明されてきました。50年使える施設をこれで70年に延命するということですが、果たして50年後のことを今から決めなくてはならないのでしょうか。しかも、完成した場合の年間維持経費に20億円かかるとのことですから、50年間では1千億円、その間の施設改修や損傷対応等を含めるともっと多額の経費が必要となります。年間20億円あれば、50年で1千億円あればごみの減量化に向けた取り組みが充分できるのではないですか。京都市の財政が困難、夕張のようになると盛んに宣伝された京都市が、年間20億円もの税金を投入して進める効果をどのように証明されるのでしょうか。
 他都市でも施設廃止や凍結が広がっていますが、すべてお金がかかりすぎることであり、その旨を、昨年私も調査結果を紹介いたしました。全国的にも事故が相次ぎ、まだ"未完成"であることが報告されています。市民のごみ減量化への努力と、京都市が真剣な再資源化と減量化に取り組むこと、さらに、企業に対してごみ排出抑制を強力に指導していけば、溶融施設がなくても山間埋立地の延命を図ることは十分にできると考えます。
 財政困難を掲げる京都市が施設運営する余裕はありません。今こそムダ遣いとなる焼却灰溶融施設は契約破棄すべきと考えます。市長の決断を求めます。

(環境政策局長)平成25年8月末の引き渡し期限を住友重工と確約した。東部山間埋立地は22年間に523億円を投じた。ごみ減量、リサイクル推進で灰の容量を減らし、スラグの建設資材への再利用で70年間活用できる。プラントの安全性、安定稼働確保を行い効率的かつ経済的運転に努め経費削減を図る。

東大路通りの歩道拡幅計画は住民合意で

 最後に、東大路通りの歩道拡幅計画について質問いたします。
 この計画は、東大路通りを「歩いて楽しい東大路」として、現在の道路幅員の中で、歩行者の安心・安全を確保していくという事業であります。東大路通りは清水寺等多くの世界遺産や観光地があり、東山警察署や消防署等緊急出動のある重要幹線道路であり、沿道の地元業者やみなさんの生活道路でもあります。
 三点についてお尋ねいたします。
 第一は、「歩いて楽しい東大路」との理念はそのとおりと思われますが、住民の充分な総意とはなっていないことです。私は東大路通り沿線の方のお話を伺いましたところ、歩道の拡幅は車線の減少につながることになり、渋滞が更に厳しくなるのではないか、緊急車などの通行確保はどうするのか、もっと沿道住民の声を聞いてほしいとのことでした。京都市はこうした住民の声を良く聞いて、住民合意を基本とすべきではないのですか。いかがですか。

(交通政策監)2000件の意見を踏まえ、8月に「東大路通整備構想」を策定。8割の方が「整備が必要」との意見だが、不安や心配のある市民には、説明していく。今後は、交通調査結果を丁寧に説明する。

 二点目は、車の流入規制の実効性ある具体的計画を直ちにつくることです。パンフレットの中には、「自動車交通の抑制を目指します」とありますが、具体的には「パーク&ライド等による」としか記述がなく具体策がありません。しかもパーク&ライドの拡充はされているものの、他都市からこられる観光客等への広報、周知が不十分な状態であることは以前から指摘されてきました。
 自動車流量の社会実験は東大路から始まったように、ここの交通渋滞をどう解消していくかは全市の課題でありました。流入規制について、より具体化することが必要ですが、いかがでしょうか。

(交通政策監)近隣自治体と連携し流入抑制に効果を挙げている。今年度は近畿、東海地方でテレビや新聞で情報発信した。嵐山・東山地区では秋の観光シーズンに実施している。
 規制拡大は、周辺道路の交通環境や市民生活、経済活動への影響もある。パーク&ライドの拡充、公共交通の利便性向上と併せ、幅広く流入抑制策を議論する中で検討する。

 三点目は、東大路だけの問題でなく、京都市のまちづくりの基本をどうするかが問われるということです。観光シーズンや土曜日曜祝祭日等の京都市の交通をどうするかは、かねてからの課題であり、そのために都市計画局で「歩くまち・京都」の総合交通戦略が進められてきたのです。公共交通を中心としてのまちづくりが検討されてきて、自動車分担率を28%から20%に引き下げることや、公共交通を一層充実させることが基本となっていますが、しかし、具体性に弱く、交通不便地域解消についての見通しもありません。 総合的な対策を立てるために、市民的な検討機関をより充実させること、大津市や大阪など近隣他都市との連携も強化して国への働きかけも一層強めることを求めるものです。
 答弁を求めまして私の質問といたします。ありがとうございました。

(交通政策監)北区の「雲ヶ畑バスもくもく号」が今年度から運行。山科区小金塚地域、伏見区の藤城学区で生活の足の確保に取り組んでいる。引き続き、区役所・支所と連携し住民の主体的活動に対し支援を行う。

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