「東日本大震災で発生した災害廃棄物の受け入れに関する決議」等についての討論 - 市会報告

「東日本大震災で発生した災害廃棄物の受け入れに関する決議」等についての討論

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閉会本会議討論
加藤 あい議員

 日本共産党市会議員団は「東日本大震災で発生した災害廃棄物の受け入れに関する決議案」を提案しています。自民、民主・都みらい、公明、京都、みんなの党・無所属の会の各会派から共同で提案されている「東日本大震災で発生したがれきの受け入れに関する決議案」に反対し、その理由を述べ討論します。
 まず、私どもの基本的な立場を述べます。
 私どもは、放射性物質に汚染されていない災害廃棄物の受け入れについては必要だと認識しています。それは、東日本大震災から一年がたった今もなお、被災地には震災がれきは山積み状態となっており、そのすみやかな処理を求める痛切な声が上がっているからです。被災県以外の協力が求められており、本市においても、放射性物質に汚染されていない災害廃棄物については受け入れる必要があります。
 しかしながら、わが党の決議案にありますとおり、その受け入れにあたっては、以下申し述べる条件を整える必要があります。
 第一に、そもそも、放射能に汚染された廃棄物については、福島第一原発による事故に起因したものであり、その責任は第一義的に東京電力と政府が負うべきであるという立場に立つことです。
 第二に、「放射性物質を拡散させない」という放射線防護の対策の原則からも、受け入れる廃棄物はその自治体において通常の廃棄物として判断されるものであることが不可欠です。すなわち、京都市において焼却されている通常の廃棄物と同程度の放射能の量・質レベル以下のものに限定すべきです。本市においては、一般ごみ焼却施設における焼却後の主灰の放射性物質は不検出であり、それを上まわるものについては受け入れるべきではありません。
 第三に、京都市として処理の各段階で放射能測定の万全を期し、財源や結果の公表については国の責任で行うよう強く求めることです。
 第四に、処理の各段階での測定結果については全て公開することです。一部報道で府知事が「地元が非公表での処理を望むなら意向を踏まえなければならない」とのべたと報じられましたが、認めることはできません。
 第五に、災害廃棄物の受け入れについては住民への説明と納得・合意を前提とすることです。
 以上五点が、わが党が必要だと考えている条件です。

 次に、自民、民主・都みらい、公明、京都、みんなの党・無所属の会から出されています決議案について反対する理由を申し述べます。
 まず、第一に、議案には国や東京電力の責任が明記されていないからです。放射性物質に汚染された廃棄物についての責任は、第一義的に東京電力と政府が負うべきであるということは、先ほど述べたとおりです。
 現在、災害廃棄物処理がすすんでいない最大の障害は政府が放射性物質への対策を真剣に行っていないことにあります。政府が指定した特別管理の必要な指定廃棄物はセシウム134とセシウム137の濃度の合計で1キログラム当たり8000ベクレル以上のものです。それ以下のものは放射性物質が含まれていても、指定廃棄物とせず一般廃棄物と同等の扱いで、まともな対策を講じていません。これは、従前の1キログラム当たり100ベクレル以上としてきたものを大幅に引き上げたものであり、政府の試算でも廃棄物の処理に携わる作業員に年間1ミリシーベルト近い被ばくを容認するものとなっています。放射性物質として取り扱う値が大幅に変更されたわけですから、多くの市民が安全性に不安を抱くのは当然であると考えます。
 第二に、受け入れる廃棄物の基準について認められないからです。決議案では「関西広域連合の示した基準を参考にして」とされていますが、その基準は焼却灰で2000ベクレル以下という基準になっています。放射線防護の観点からも、もともと100ベクレルを超えるものは放射性廃棄物として厳重に保管されてきたことからも、そして、市民の安全の点からも科学的根拠が示されていません。既に申し述べたとおり、本市の通常廃棄物相当のレベル以下に限定すべきです。
 第三に、決議案では災害廃棄物の早期受け入れを強く要請していますが、住民への説明と納得・合意を前提とすることが盛り込まれていません。また、基準があいまいなままで災害廃棄物の受け入れをすすめるなら、どの焼却炉を使うのか、最終処分地はどうなのか等、市民の不安が広がるだけです。
 改めて、先に申し述べた五つの基準が大事であることを指摘して、討論を終わります。

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