山中渡議員の代表質問 - 市会報告

山中渡議員の代表質問

写真
本会議代表質問
山中 渡議員

 下京区選出の山中渡です。日本共産党京都市会議員団を代表して2012年度予算案について質問します。

市長選挙結果と今後の市政運営について

 予算編成にあたっての市長の基本姿勢を中心に伺います。まず市長選結果と今後の市政運営です。日本共産党は市政を変えたい、京都から変えようと願う市民の皆さんと共同して中村和雄さんを推薦して選挙を戦いました。中村和雄さんには19万近くの票が投じられました。市長は当選されましたが、市長に託された票は22万票、得票率54%、全有権者の2割です。この結果に新聞は「選挙には勝ったが、勝負には負けた」とあなたを応援した陣営関係者の声を紹介し、「知名度でまもられたものの、政策で負けた」と報じました。市長の1期4年間の市政運営のもとで、本市の経済や雇用は、大都市の中でも最悪クラスとなりました。国保料の負担増や保育所の補助金削減などが重なり、市政に対する市民の厳しい批判の広がりが、中村和雄さんに19万の票を投じられる結果になったと考えます。
 市長は保険料の負担について、読売新聞の市長選挙候補者アンケートに「市独自の保険料負担軽減などに取り組みます」と答えています。また、京都新聞のアンケートに「公契約基本条例を制定し、市の公共工事を可能な限り地元企業に受注してもらう仕組みをつくる」と答えています。さらに原発の問題ではマスコミ各社のアンケートに「原発に依存しない社会の早期実現」と回答をされました。京都高速道路計画についても3路線の廃止にむけた見直しを打ち出しました。そして「中村さんと共通していることも多い」とも述べられました。ここまで言われたもとで、中村さんに投じられた19万の市民の票についてどう受け止められましたか。また、共通していると認識されるなら、公契約条例、脱原発、保険料の負担軽減など中村さんの掲げた政策を今後の施策に生かす責任があると考えますが、市長いかがですか。

(市長)多くの市民の信託を受けて、引き続き市長の重責を担うこととなった。府市協調、実行力が問われた市長選挙で、1期目の実績とマニフェストが評価された。厳しい社会経済情勢の下、市民の生活の厳しさなどを改めて実感した。様々なご意見を真摯に受け止め、今後の市政運営に携わっていく。公契約基本条例などマニフェストに位置づけた項目は着実に実行していく。

消費税大増税とTPP問題について

 市民のくらしの現状は本当に深刻です。昨年12月の京都の失業率は4・6%までに悪化しました。また、2月6日に発表された信用調査会社による京都府内の倒産状況は件数、負債額は減少したとしていますが、倒産のほとんどが不況型倒産であること。中でも個人事業者の倒産が増大しているとしていました。新聞報道は、今後、小規模事業者の倒産がさらに増えると伝えています。不況、失業が好転する見通しはまったくありません。本市の中小企業の8割は小規模零細企業です。これらの事業者の中には国民健康保険料の滞納世帯5万世帯と重なる方も多くおられます。雇用についても、年収200万円以下の給与所得者は全国で1000万人を超えていますが、非正規雇用が急増するもとで、本市は雇用の非正規率はワースト1です。国民年金の平均は月額46000円、年金生活をされている市民のくらしも本当に深刻です。経済の落ち込みと生活苦が複合的にすすんでいるのが特徴です。市長の4年間の市政運営のもとでこの現状です。ところが市長は、すでに発表した行革プランに基づき、4年間で250億円の市民サービスを削減をするとし、今予算では看護師確保対策費や民間社会福祉施設の補助金削減など28億円の市民サービス削減を提案しました。これまでの市政運営の手法そのままです。加えて今、国は、2015年には消費税10%の大増税や年金削減など大増税と社会保障削減を一体で進め、また、農業や中小企業、医療関係者の反対の声を無視して、TPPの参加交渉を強引にすすめようとしています。これらを許せば中小企業倒産、雇用の悪化がますますすすみ、京都経済と市民のくらしがいっそう深刻になるだけです。
 そこで、具体的に伺います。
 第一は、消費税10%増税に対する市長の認識です。市長はこれまで消費税問題について直接答弁されることはありませんでした。副市長の答弁でも「税と社会保障の一体改革は国会であり方を充分討議される必要がある」と傍観者の域をこえないものでした。過日の国会で、中小企業、小規模事業者が消費税を転嫁できないことが大きな問題になっていましたが、京都府中小企業家同友会の調査でも中小企業、小規模事業者の7割が消費税を転嫁できない実態にあることが明らかになっています。本市の中小企業の多くが消費税を転嫁できない実態になっていることについて、市長はどう認識されていますか。
 過日、中央市場第一市場の仲卸業界のある役員の方から、「消費税増税に対する気持ちはこれだ」と言って、日刊みなと新聞を示されました。そこには「消費税増税に反対、卸から国民運動に」の大見出しの後に、全国水産物卸組合連合会の消費税問題委員長のインタビュー記事が掲載されていました。次のように書かれていました。「消費税分を実質値引きして卸している。体力のある大手は税率が上がった分をカバーすることができるが中小にそのような余力はない。」さらに「消費者の買う意欲を失わせる。不景気と景気低迷に頭を悩ませている現状がさらに悪化するのは間違いない。」そして、「今後、消費税増税反対の国民運動を展開したい」と続けられていました。こうした中小企業経営者の悲痛な声に市長はどのようなご意見をお持ちですか。また、先ほどの役員の方は、「この景気のどん底の時に消費税の増税は認められない」とも加えられました。景気の落ち込んだ時に消費税増税をやるべきではないという声に、市長はどのような意見をお持ちですか。あわせてお答え下さい。
 本市の財政と経済全体に与える影響も深刻です。現在でも法人市民税はおちこんだまま。経済のどん底の時に、消費税の大増税を許せばさらに本市の法人市民税など減収になることは明らかです。地下鉄、市バス、上下水道事業で利用者が支払った料金総額に対する消費税額は2010年度で43億円です。2011年度一般会計予算の工事契約などの消費税額は30億円以上でした。消費税率10%を許せば、京都市の消費全体に与える影響額は1500億円規模とされています。市バスや地下鉄、上下水道には総額86億円規模の負担がのしかかることになります。増税分を転嫁し料金を上げるのか、市民の税金で負担するのかがたちまち迫られることになります。消費税増税を許せば本市財政と公営企業に巨額の負担が生じることについて、市長はお認めになりますか。いかがですか。

(由木副市長)消費税はあらゆる世代の人が広く公平に負担する税。社会保障給付を持続可能な制度とするための財源として、税率の引き上げ等、現在、国において議論されている。消費税の引き上げについては、国民生活や経済活動に与える影響を踏まえ、低所得者・中小事業者への影響を最小限にとどめる対応策、さらに地方財政への影響などについて議論を尽くし国民的な理解を得て決定されるべきもの。

 第2は、TPP問題です。政府は、事前交渉を開始しました。TPP問題について京都府中小企業団体中央会の会長は、今年の機関誌の1月号で「実体経済と乖離した円高の進行やヨーロッパにおける財政危機に伴う経済の不安定化は、日本の中小企業にも大きな影を落としていますが、そうした中で、野田総理は昨年11月、TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入ることを表明しました。貿易の自由化は避けて通れない課題であり、経済連携協定の重要性が高まっていますが、果たしてTPPへの参加が正しい道なのか、大いに疑問であり、むしろ国益を損なうことを危惧しています。」さらに「今、震災からの復旧・復興を進めるに当たって、地域経済や地域社会の再構築の重要性が指摘されています。TPPへの参加はこうした取組とも相容れないものと考えています。」と結ばれています。こうした中小企業団体中央会会長の意見に対する市長の見解を伺います。
また、京都府医師会もチラシをつくり、TPPに参加すると、1「受けられる医療に格差が生じる」、2「市場開放圧力により、公的医療保険の給付範囲が縮小する」ことをはじめ、3つ目に「医療の質の低下や地域医療体制の崩壊」を指摘され、その上でさらに、「日本が安定した公的医療保険制度を確立していることの重要さを国民一人ひとりが認識しなければなりません。是非お考え下さい」と呼びかけられています。TPPに対する京都府医師会の意見についての市長の見解をお示しください。

(細見副市長)現在政府は、我が国にとって重要な品目であるセンシティブ品目について配慮を行ないつつ、全ての品目を自由化交渉の対象とし、TPP交渉への参加に向けて、関係各国と協議を進めている。TPPへの参加により、輸出産業の国際競争力が高まることが期待されるものの、経済界においても業界によってとらえ方は異なる。本市としては、TPPの締結により幅広い分野で自由化が進むことは、市民生活の全般に大きな影響を及ぼすため、今後とも交渉の動向を注視し、必要な対応を行なっていく。医療の分野でも、国民皆保険制度は堅持するという視点が重要だと認識している。

市財政のムダの問題について

 次に、市政のムダについてです。まず京都高速道路計画の残る3路線の問題です。市長は新聞紙上討論会で京都高速道路計画について「廃止の方向だ。ただし都市計画決定の手続きを踏んでいく」とし、後の新聞のインタビューでも「京都高速道路3路線の建設計画も廃止に向けて抜本的に見直す」と答えています。これまで日本共産党京都市会議員団は、繰り返し3路線の計画撤回を決断するよう求めてきました。廃止にむけ見直すと踏み込んだ見解を出し、そのための検討予算が提案されていますが、都市計画手続きなど実行計画を1日も早く示すべきと考えますが市長いかがですか。

(建設局長)京都高速道路の残る3路線について、社会経済情勢の変化を勘案し、客観的データや専門家の意見を踏まえ、抜本的な見直しを行ない、所要の都市計画手続きなどを進めていく。

 2点目は焼却灰溶融施設の問題です。昨年におきた巨大な灰の塊の落下事故の後、溶融施設の試運転は止まったままです。党議員団は事故後、直ちに現地調査を行いましたが、当時、住友重工関係者100人に加えて、都市計画局、環境局の担当職員の専任体制で対策にあたっているとの報告を受けました。その後、今日に至るも、対策について進展はなく、試運転再開のめどはまったくたっていません。今年度予算に計上していた溶融施設の運営経費を全額削減するとともに、来年度予算案にはその経費の計上すらありませんでした。完成予定から2年以上たっても試運転再開のめどもつかない。予算にも計上できない。異常な状態です。こういう施設にいつまで固執するのですか。技術的に未確立の施設であることを認め、直ちに契約破棄の手続きに入るべきと考えますが、市長いかがですか。

(環境政策局長)様々なトラブルで焼却灰溶融施設の稼働を大幅に延期せざるを得ない事態となったことはお詫びする。住友重工には施設全体の総点検を厳しく命じている。東部山間埋立処分地を長く活用していくため不可欠な施設であり、安心安全な施設として完成させる。

 3点目はリニア新幹線誘致の問題です。今予算で、リニア中央新幹線の「京都駅ルート」の誘致促進費を計上していますが、まともな検討をおこなったのでしょうか。明日の京都の高速鉄道検討委員会提言には、京都府建設交通部の資料として、JR東海が行なったリニアのルート別の試算が公表されています。そこには京都駅ルートを採用した場合、京都駅は地下構造となり、建設費用は2200億円と試算されています。また、リニア誘致にあたって京都府知事は「京都は有料でも手を上げる。」と地元負担を明言しています。市長は地元負担を知事との間で合意したのか。その上で誘致促進を図ろうしているのか。また、地下駅建設費だけで2200億円の費用を要するとの試算について、承知したうえでの誘致促進予算なのか、市長から明確にお答えください。
 知事は「ルートは昭和48年のもの」「変更を求めていく」と言っていますが、リニア中央新幹線の当事者であるJR東海は、現状では困難としています。駅の建設では請願駅になれば大部分が地元の負担です。地下鉄建設費の東西線の大借金構造や烏丸線の施設更新費用400億円など財政の大問題を抱え、長期にわたる取り組みが必要な時に、新たな巨額の財政負担を伴う事業に乗り出すことは市民に説明のつかないことです。誘致撤回を強く求めるものです。

(由木副市長)リニア中央新幹線の「京都駅ルート」の実現は新たな国土軸を形成する国家戦略として不可欠と認識しており、引き続き国とJR東海に強く訴えていく。駅整備費用はJR東海が全額負担する方針を示した。これまで府・市で負担について議論したことはない。2200億円はJR東海が試算したデータ。

特別自治市と関西広域連合の問題について

 次に、特別自治市と関西広域連合について伺います。
 まず、特別自治市問題です。市長は昨年6月、国への予算要望で道州制を見据えたうえでの,「特別自治市」の創設を要望し、一旦は「京プラン実施計画・骨子」に「市域内における府県の権限や財源を市に一元化する新たな大都市制度『特別自治市』の創設を提言」と明記しました。また、昨年12月の経済4団体の懇談会でも「道州制も視野に入れ、議論を深めていくことが重要」と述べられました。ところで市長はこの間、京都府との関係について「課題解決型の府市協調は大きく前進してきた。全国トップをいっている。」と府市の関係を強調しておられますけれども、ところが山田京都府知事は、市長の特別自治市構想について「府は京都市が抜けると地理的に分断される。広域行政体として成り立つのか。」また、「府民の幸福につながらない」と議会で答弁されています。
 「特別自治市は広域行政体として成り立つのか」とする知事の懸念に対して市長はどのような見解を持っておられますか。市が独立すれば府がなりたたず、かつ府市協調が「全国トップをいっている」なら、京都においてこの問題を持ち出す必要などまったくないと考えますが、市長いかがですか。

(市長)現在の「政令指定都市」制度は、今日の社会経済情勢にはそぐわないものとなっている。大都市を府県と同格に位置づける「特別自治市」制度の創設について、多くの市民の念願であり、これまでから提案してきたが、この2月、16指定都市の議長による要望も行なわれた。引き続き、国等に対する積極的な提案を行なっていく。「特別自治市」制度を検討・提案することと、現行制度のもとで府市協調に取り組むことは、何ら矛盾しない。

 2点目は関西広域連合についてです。
 市長は、関西広域連合の参加について「前倒しで参加する」「5月の議会で加入をはかりたい」とされています。なぜ急いで参加かという問題です。
市長はこれまで「関西広域連合を住民にとって真に実りのあるものとするため事務,権限の移譲が行われる段階において」正式参加するとしていました。また、広域行政についても自治体間の広域連携ですすめられるものはたくさんあるというのが本市の見解でした。 
 経済総務委員会の審議でも総合企画局理事者は「権限をともなわない事業について」「人的、財政的な負担をして広域連合に参加するメリットはないという風に考えております」と答弁し、「屋上屋を重ねる恐れがある」とも述べていました。今日において、財源、権限移譲の問題について何ら進展はありません。「権限移譲の働きかけをする」としていますが、連合参加のメリットがないという問題、屋上屋を重ねるという問題はどうなったのか。市長から明確にご説明下さい。

(市長)関西広域連合には設立当初からオブザーバーとして参加してきたが、国の出先機関の事務・権限の移譲が関西広域連合を協議対象とされたことや、関西広域機構が解散したことなどから、他の指定都市と歩調を合わせ、正式参加する考えに至った。

原子力発電所問題について

 次に、原発問題につて伺います。昨年3月11日の東日本大震災と福島第一原発事故からまもなく1年です。今尚、多くの方々が復興のめどがつかないもとでの避難生活を余儀なくされ、放射能汚染についても広範囲かつ、今後も長期に渡る深刻な事態が続いています。福島県内では、30キロを超える地域からも高濃度の放射能が検出され、放射能汚染も東京都内はじめ関東圏など広範囲にわたりました。
 日本共産党としてこの京都から南相馬市を中心に、被災地の皆さんの支援活動を続けていますが、今後も復興支援と原発ゼロの実現にむけいっそう力を尽くすものです。世界最大級の地震と歴史的にもほとんど経験のない原発事故と放射能汚染を経験した今、大震災と原発事故の教訓を余すところなく汲み尽くし今後の市の施策に生かすことが求められています。京都市は福井原発群から80キロ圏内に入り、大飯原発から想定されているUPZの30キロ範囲内の地域を抱え、かつ市役所まで60キロという全国で唯一の百万都市です。原子力災害対策特別措置法に基づき、地域防災計画原子力災害対策編の策定が義務付けられました。この点では京都市が原発立地自治体と同等の立場にあると考えますが、市長の認識はいかがですか。
 また、脱原発をめぐっては「中村さんと基本方向は同じ」としながら「原発に依存しない社会の実現」とも述べています。そのために関西電力に対して「必要なら連携しての株主提案もあり得る」ともされてきました。脱原発で中村さんと基本方向が同じというならはっきりと原発ゼロをめざす脱原発を宣言すべきと考えますが、市長いかがですか。
 原発の再稼働問題です。2月21日に関西電力の原発は全部止まりました。今、大飯原発の再稼動が重要問題になっています。市長は原発の再稼働について「国が万全な安全基準と点検体制を作り、立地地域が同意すれば、再稼働を認めないことはない」と述べておられますが、まず、若狭地域の原発群に対する市長の認識について伺います。
 この地域には14基の原発がありますがその内40年以上、まもなく40年を迎えるという原発は3基、30年を超えたものは40年以上もあわせると全部で8基もある老朽原発群です。石橋克彦神戸大学名誉教授は、参議院で若狭湾地域について、「浜岡原発の次」と言ってもいいほど地震のリスクが高いとして非常に危険な地域であるということを指摘されています。大津波についても関西電力は過去の巨大津波の調査を行い、大津波はないと発表しましたが、政府委員の学識者から「データが不足している」と指摘を受け、現在も追加調査中です。市長は若狭の原発群についてどのように認識されていますか。危険だという認識はお持ちでしょうか。お答え下さい。
 そして、再稼働ですが、政府の「ストレステスト」について、専門家は「審査の基準が明確でなく国の評価はあいまいだ」と指摘し、福井の大飯原発についても「今回のストレステストでは不十分。運転再開のステップにすべきではない」と指摘しています。政府は次のステップに移ろうとしていますが、大飯原発は、2005年12月に大雪と強風のために送電線にトラブルが発生し、当時自動停止しています。また昨年7月には、調整運転中の1号機でトラブルが発生し、手動で運転を停止する事故もおきています。地元のおおい町長や町議会は「ストレステストだけでは住民の理解は得られていない」と、事故究明のないもとで再稼動は認められないとしています。国会でも福島原発事故は検証中であり、実証実験でストレステストの裏づけができないことが問題になりました。大飯原発の再稼動にはまったく道理がないと考えます。原子力災害対策を義務付けられた自治体の長として大飯原発の再稼動は認めないとはっきり述べるべきと考えますが、市長いかがですか。

(市長)原子力に依存しない安心安全なエネルギー社会をできるだけ早期に実現していくことが必要。本市も省エネ、節電とともに再生可能エネルギーの創出に全力を尽くしていく。一方、若狭地域の原発群で想定をこえる事態が起こっても対応できるよう国・府と連携して万全の対策を講じる必要がある。左京区最北部の一部が大飯原発の30km圏に入る。居住者はいないが、ハイカーや山林労働者の問題もある。原子力災害対策特別措置法に基づく地域防災計画原子力災害対策編を来年度に策定する。京都市は特別措置法における「関係周辺市町村」と位置づけられるが、法律上、立地自治体と同等とは言えない。原発の再稼働については、電力の需給状況とその必要性について、電力会社が説明責任を果たした上で、万全の安全確保を前提に、立地自治体の十分な理解を得て、国の責任において判断されるべきもの。

市バス、地下鉄問題について

 最後に、市バス、地下鉄問題について伺います。
 バス事業などの需給調整が廃止され、市バスが市場原理、営利優先の流れに組み込まれ、市バスの不便地域の対策がますます遠のく状況が客観的に強まっています。先月、市バスの新しい運行計画が発表されましたが、オリックスの水族館対策を最優先させた運行計画になっています。シャトルバスや専用経路を新設するなど、一民間企業を特別扱いし、儲かるところはさらに優先する。そういうかじ取りを強めた感は否めません。このままでは市内の公共交通の整備が遅れている地域から、市バスがますます遠のくのではないか。高齢者人口が急速に増えるもとで公共の市民の足が後退することが心配だとの声を聞きます。交通不便地域の解消と、これからの高齢者比率が高まるもとで、公共の足としての市バスの役割をどのように認識されていますか、お答え下さい。
 地下鉄財政は借金本体の返済に入れる段階になっただけで、大借金構造は残ったままです。市長も認める通り、地下鉄は1自治体の能力を超える事業であり、国の制度拡充なしに問題は解決しません。議会で地下鉄の施設改修、烏丸線更新事業に対する補助制度の拡充を国に要望するとされてきましたが、今年度は新しい見通しがついたのでしょうか。
 市の財政再建計画は運賃値上げを前提にしていますが、初乗り日本一という運賃を値上げすれば乗客増に逆行し、新しいバリアになることは明らかです。国の補助制度の拡充に全力をあげ、今後も運賃の値上げをしないという決意が必要です。市長いかがですか。以上で私の第一質問といたします。

(交通局長)この度の運転計画では、鉄道との乗り継ぎ利便性の向上や観光系統の増強などに取り組み、水族館開業に伴う運行の充実を図ることとした。今後とも、積極的な増収策に取り組むとともに、その収益をもとに生活支援路線を含めた市バス路線網の維持に努める。
 地下鉄事業への国の補助制度の拡充は強く要望しているが、実現への道のりは険しい。引き続き、他都市とも連携して要望していく。運賃改定については、一般会計から市バスへの補助金を地下鉄事業に振り替えることなどにより、25年度までの改定は先送りできた。今後とも、あらゆる努力を傾注していく。

第二質問

 答弁をいただきました。
 特別自治市の問題ですが、市長から「多くの市民の願いだ」とされましたが、それなら知事とも、現段階でなぜこれだけ意見が違っているのか、という問題です。行政システムの問題ではなく、この間進められた自民党政権や、その後の民主党政権のもとでの規制緩和や構造改革の政治が、今の深刻な地方自治体の危機を生み出していると言うことをしっかり認識すべきだと思います。
 二つ目に原発問題です。若狭の原発群に対して「万全の対策をとる」とのことでありましたが、万全の対策というなら、まず、大飯原発の再稼働について、「これをやめよ」ということを市長がしっかりと明言すべきではないでしょうか。市民の安全を守るうえで、欠くことはできません。
 三つ目にリニアの問題ですが、地元負担が生じないという担保はどこにもありません。これからも審議をしていきます。
 また、消費税問題ですが、国民生活に重要な影響を与える、また、中小企業に与える影響なども大きいということや、地方財政に与える影響があるということは認めつつ、そういうことが議論を尽くされて決定されるという、このような答弁でもありました。今、あらためて、京都市のところでも、消費税の大増税をやれば、中小企業の経営と市民のくらしがとんでもないことになるということがハッキリし、課題はハッキリしているわけですから、与える影響について、その中身をしっかりと国に伝えていく。増税が与える影響について、市長がその先頭に立って、反対していくということが必要ではないでしょうか。この、景気のどん底のときに、増税は認められないという、この声をしっかり市長は受け止めていただきたいと思います。
 引き続き、予算特別委員会で審議をすることを申し述べまして、私の質問を終わります。

議会開催年月別目次

開催議会別目次

ページの先頭へ