2011年度一般会計予算案にたいする反対討論 - 市会報告

2011年度一般会計予算案にたいする反対討論

閉会本会議討論

  討論の前に、この場をお借りして、東北関東大震災において被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。私達も救援・復旧のために総力をあげて取り組む決意です。

 日本共産党市会議員団は、議第1号平成23年度一般会計歳入歳出予算について、反対の態度を表明しておりますので、代表して討論を行います。

 住民の命と暮らしを守る地方自治体の役割はますます大事になっており、その税金の使い方をチェックし、よりよいものにするのが議会の役割であります。

 今回の予算案は、保育所、特別養護老人ホームなど福祉施設の増設など切実な市民の要求に応える内容も盛り込まれ、政府が打ち切った緊急保証制度にかわる 中小企業などへの融資制度が新設されるなど、一定評価できる点も含まれております。しかしながら、予算案全体には、大きな問題点がありますので、以下、反 対理由を述べます。

 第一は、中小企業の経営を応援する地域循環型の経済対策をもとめるせっぱつまった声に十分に応えられていない点であります。

 党議員団は、地域経済への波及効果が抜群で、全国各地で取り組まれている住宅リフォーム助成制度を紹介し、今年度予算においても導入を求めました。しかし、市長は、経済効果があると認めながらも、政策の優先順位や財源などを理由に制度導入を拒否しました。

 京都市が発注する公共工事において低入札が常態化し、現場の末端の労働者の賃金に食い込む事態となっているもとで、賃金単価を保証し、入札を適正化させていく上で有効な公契約条例の制定についても市長は背を向けられました。

 財政再建にかかわって、「市民の経済活動、中小零細企業、地場産業が力をもって市民の所得が上がり、中小企業を元気付ける取り組みを進める。担税 力を高めることが基本である」と述べていた市長の言葉はどこへいってしまったのでしょうか。今、中小企業支援に力をいれなくて、どうやって、市民の暮らし や財政再建をすることができるでしょうか。

 第二は、市民の暮らしを応援する手立てが不十分な点であります。

 子どもの医療費助成制度の充実について、副市長は「お母さん方の切実な声だと思う」との認識を示し、「平成23年度中には一定の方向を出していきたい」と答弁されました。

 京都市予算の0.1%余りをやりくりし、京都府の決断を促せば実施は可能です。「お金がなくて病院に連れて行けないのは悲しい」「せめて医療費くらい無料にして」という切実な願いに応えて、平成23年度中に実施に踏み切るべきです。

 また、今年度の予算では約19億円でゴミ袋を販売し、そのうち11億円が京都市の儲けとなるとのことですが、「生活が大変なときだから、せめてゴ ミ袋代を値下げしてほしい」と切実な声にどうして応えていただけないのでしょうか。市民アンケートからも、ゴミ袋の負担感とごみ減量の取り組みとが必ずし も結びつかないことも明らかであり、値下げしてもゴミ減量効果を維持しつづけている地方自治体があるのですから、値下げを行うべきです。

 資源ごみ抜き取り禁止条例の実施にあたって約束されていたホームレス支援策は、自立支援センターの入所者に限った上、職業開拓の結果どれだけの就 業先が見つかるかの保障もない、さらに「ホームレス状態のままでの支援はしない」との冷たい答弁に終始されました。福祉の制度から漏れ、空き缶回収で生計 を立てざる得ない方を犯罪者扱いし、ビデオ撮影などするのは、許しがたい人権侵害であります。こんなことに920万円もの税金を使うことは到底認められま せん。

 第三に、財政難といって市民サービスを削りながら、税金の無駄遣いをいまだにやめよとしないからです。高速道路の新規3路線は凍結されましたが、 高速道路関連道路である鴨川東岸線には3億円もの予算が計上され、焼却灰溶融施設の運転のための経費として15億円もの予算が計上されました。とりわけ、 焼却灰溶融施設は、一昨年12月に完成したとされながらも、試運転のたびに溶融炉内のレンガに亀裂がはいり、設計ミスから環境基準の42倍ものダイオキシ ン類が検出される重大事故を引き起こしています。このような欠陥施設は住友重機械工業に返品すべきと与党会派から声もあがりました。本格稼動は中止し、運 転維持費15億円を節約し、景気対策や市民の暮らしの応援に回すべきです。

 第四は、国の予算措置を十分に活かせていない点であります。せっかく国の政治を市民の願いが動かし、三十年ぶりの学級編成基準の見直しが実現し、 不十分とはいえ35人学級の小学校1年生分として国が財政措置も行ったにもかかわらず、京都市においていかされていません。国が財政措置を行ったもとで、 先行的に小学校1・2年生で少人数学級を実施している京都市においてさらに拡充していく条件が生まれています。国の措置に24年度以降の見通しがないこと から実施が困難といいますが、この変化を生かし、前にすすむべきではありませんか。

 第五は、市民の声も聞かずに、公園については特定企業の金儲けに使ったり、公共施設などについては資産の売却を進めている点です。

 梅小路公園では、公園の一部をつぶし水族館建設が進んでいます。公園全体の維持管理費用を支えてきた駐車場部分を、民間企業に水族館開園期間と同 じ30年にもわたる異例の長期貸付を行い、1億3千万円もの利益を提供するとのことであり、認めることはできません。岡崎公園をめぐって、市長は市民の反 対世論におされ、「総合特区提案」で構想していた公園内への宿泊施設の誘致はしないと表明されました。その一方で、公園区域を拡大し、新たに4100平米 もの新規施設建設を可能にしようとしていることが明らかになりました。さらに、京都市は昨年九月に、公園内にいわゆる商業施設を誘致するための大幅な規制 緩和をもとめる総合特区提案を国に行ったことに続いて、総合特区法案が成立すれば、今度は正式に「総合特区指定を目指す」としています。岡崎活性化ビジョ ン検討委員会の議論や市民から寄せられた懸念の声に耳を傾けるならば、このような総合特区提案は行うべきではありません。

 また、市長は、市営住宅や公共施設跡地などの資産の売却を進めようとしていますが、保育所や介護施設の増設など市民の要望に応える上での有効活用も含めて、市民の意見を聞いて物事はきめるべきです。

 以上で討論を終わります。 

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