【団長談話】2019年度予算案について - 見解・声明

TOPICS ICON【団長談話】2019年度予算案について

日本共産党京都市会議員団
団長 山中 渡

一、門川市長は、本日の本会議に2019年度予算を提案しました。一般会計、特別会計、公営企業会計の全会計合計は1兆7223億円、前年度当初予算68億円増。一般会計は、7944億円、前年度当初予算99億円増の予算規模となっています。

一、予算案は、基本姿勢で、SDGsの達成などを理念としながら、その実態は市政運営を「都市経営」に置き換え、引き続き「行革」の徹底、「京プラン」の着実な前進を基調に掲げています。また、職員143人の削減、巨額の公共料金負担増など公的責任の放棄、市民サービス削減と負担増を拡大しています。国の充分な情報公開がないまま、自治体負担となっている不正常な国直轄事業負担金は昨年より1.5億円増えています。
 合わせて、京都市は自衛隊へ対象市民の個人情報を提供することをすすめています。こうした行為は安倍政権の「戦争する国づくり」「自治体への協力強要」と一体のものであり、直ちに中止すべきです。

一、消費税10%増税をベースにした巨額の市民負担増の予算となっています。消費税率引き上げに伴う消費・生活への影響に対して、万全の対策をとるとしながら、市バス・地下鉄・上下水道、公の施設の使用料等に消費税を転嫁し、加えて公の施設の手数料を上げしています。消費税転嫁額は半年で総額8.3億円(年間16.6億円)、公の施設の手数料の値上げ総額は4.2億円にも及んでいます。昨年創設した宿泊税については41.6億円の税収を見込んでいます。

一、敬老乗車証の制度改悪は、市民の批判の広がりの前に、6年間実行できなくなっています。検討作業を中止し、制度改悪を断念すべきです。
 幼児教育・保育の無償化の予算が計上されています。必要な制度ですが、その財源は、消費税10%増税に頼るとしています。財源と言えば消費税となるなら、さらなる増税や社会保障削減などくらしはますます悪くなるだけです。また、保育の環境・労働条件について、抜本的改善策はありません。
 子どもの医療費助成について、市民の強い要望のもとで自己負担額上限1ヶ月1500円に引き下げる前進面がありました。しかし、京都府では京都市以外のすべての自治体がほぼ無料の制度を採用しています。京都市は府内で最も遅れた自治体となっています。中学校卒業まで無料にすべきです。
 国民健康保険料、介護保険料も高止まりのままです。仙台市は国民健康保険料の子育て世代の均等割り減免を実施しました。命と健康にかかわる施策です。値下げが必要です。

一、さらなる公務の産業化をすすめる予算となっています。また、介護保険担当嘱託職員の雇止めと民間企業委託化、区役所窓口業務の民営化促進の予算となっています。これらの公務の産業化は、公的責任の著しい後退であり、個人情報の管理後退、機敏な災害対応が取れなくなるなど市民サービスと自治体機能の大きな後退を招くことになります。

一、職員体制と災害対策予算が不十分なため、昨年の大阪北部地震、豪雨、台風の一連の災害に対して実態把握、情報収集、避難対策等に機敏な対応が取れませんでした。防災対策に必要な職員体制と恒常的な経費については抜本的な拡充が必要です。また、山林の倒木被害対策など農林業災害復旧事業2.9億円が計上されていますが、252haにも及ぶ倒木被害対策、今後も予測される大規模災害に備える点では不十分です。さらに森林整備の推進費は50万円しか増額されず、林道保全など災害に強い森づくり費は減額されています。土砂災害条例についても検討されていません。また、吉祥院消防出張所の廃止等による新たな消防職員削減が提案され、強化が必要な自主防災会の活動本体に対する支援予算はありません。

一、まちづくりにおいて土地利用の促進、産業用地の創出にむけた新たな規制緩和、公有地の民間企業への差し出しを今後もすすめる予算となっています。この間、京都市は高さ等の規制緩和、都市再生緊急整備地域指定の拡大など用地と空間を開発企業に提供する施策を拡大するなど、新景観政策の形骸化をすすめてきました。さらに新景観政策を見直し、高さ規制を緩和し、そのために市長の権限の強化を図ろうとしていることは大きな問題です。また、「稼ぐ自治体」「文化で稼ぐ」「インバウンド頼みの観光政策」のもとでホテル、簡易宿所の異常な規模の誘致で、京都の文化とまち壊し、観光地の劣化、地域コミュニティ壊しと自治の劣化を引き起こしてきました。市民・地域が主役のまちづくりを掲げながら、景観・まち壊しに対する反省はなく、まちづくりに対する住民参加の制度もないまま、規制緩和を拡大する上からのまちづくりの手法は直ちに転換すべきです。

一、無駄な公共事業を直ちに中止し、暮らしの予算を確保することは喫緊の課題です。2兆円規模の総事業費とされる京都通過の北陸新幹線延伸計画については、京都市の負担規模、地下トンネルの環境負荷、工事による市民生活への影響などまったく明らかにしないまま誘致だけを先行させています。加えてリニア中央新幹線誘致、さらに破たんした市内高速道路3路線計画と引き換えに、堀川地下バイパストンネルに執着する予算となっています。これら一連の計画は撤回すべきです。また、規制緩和と大型開発を前提にした京都駅周辺整備事業を見直すこと。必要な事業であっても総事業費100億円を超える規模の公共工事についても、事業費を抑制する見直しが必要です。

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