保育園・待機児童問題についての申し入れ - 見解・声明

TOPICS ICON保育園・待機児童問題についての申し入れ

日本共産党京都府委員会 委員長 渡辺和俊
日本共産党京都市会議員団 団長 山中 渡

 全国でも、京都市でも、当事者が偽りの保育園「待機児童ゼロ」を告発し、「保育園落ちたのは私だ」と声をあげたことが政府を動かし、新たな待機児童数が発表されました。国の再調査によると15年4月1日時点での待機児童数は6万人増え、本市でも少なくとも514人がそれにあたるとされています。
 保育所待機児童問題の所在は第一に、認可保育所が決定的に不足していること、第二に、保育士の労働条件が劣悪なため保育士が不足していることにあります。ところが安倍政権の対策はこの根本解決に背を向け、いっそうの規制緩和と詰め込み、保育内容の切り下げをすすめるもので、公的責任の放棄に他なりません。先頃、東京都と大阪市の認可外保育所で相次いで乳児の死亡事故が発生しています。抜本的に人員配置基準を引き上げるなど保育環境の改善こそ求められています。政府がやるべきは「規制緩和」ではなく、子どもの発達・成長の権利を保障する公的な保育の拡充です。そのことは2月市会において京都市会で採択された「保育の質確保を求める意見書」にも示されているとおりです。
 4月5日、日本共産党は保育所待機児童問題について国と地方自治体の責任で解決するよう「緊急提言」を発表し、第一に、30万人分・約3000ヶ所の認可保育所を増設すること、第二に、保育士の賃金を5年で10万円引き上げることや賃金の上昇が11年で頭打ちというしくみになっていることについて直ちに是正するなど賃上げと配置基準の引き上げを行うことを求めています。
 本市においても、「遠くの保育所にしか入れなかった」、「きょうだい別々の保育施設になった」、「希望園に入ることができず育休を延長せざるを得なくなった」など保育所入所について市民の不満が渦巻いています。その原因は第一に、市当局が保育所入所の不承諾数の公表を行わないなど実態を明らかにしてこなかったこと、第二に、今後の施設整備計画は認可保育所等が約半分にとどまっており、認可保育所整備が中心となっていないこと、第三に、公立保育所の廃止をすすめており、今後もすすめようとしていること、第四に、不十分な国の基準を補い保育格差をなくす本市独自の制度
(「プール制」)を解体させてきたことなどがあります。
 日本共産党京都府委員会と京都市会議員団は、京都市が保育の公的責任を果たすよう次の点を要望します。

1、①宇治市や川崎市などが一次審査結果を公表している。本市においても一次審査、二次審査、調整結果の早期公表を行うこと。不本意入所など保育所入所について実態を把握し、対策を講じること。②子ども・子育て支援事業計画の到達状況を早期に明らかにし、需要見込みの検証を行い、必要な見直しを図ること。

2、①子ども・子育て支援事業計画の整備計画は公立も含め認可保育所の新増設を基本とするよう見直すこと。②京都市が率先して待機児解消に取り組むため、直ちに、新たな公営保育所6カ所の廃止を中止すること。また、船岡乳児保育所を分園とする方針を見直し、保育所として位置づけること。③小規模保育からの三歳児入所受け入れについて公立保育園が積極的な役割を果たすこと。

3、不十分な国の基準を補い保育格差をなくす本市独自の制度(「プール制」)を再構築し、賃金の引き上げで保育士が働き続けられる環境を整え、保育の質を確保すること。

4、国に対し、認可保育所増設のための新たな財政支援制度の創設と、早期退職を前提とする賃金の設定の是正など保育士の賃金の引き上げや配置基準の改善を強く求めること。

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