[団長見解]2015年度京都市予算案の発表にあたって - 見解・声明

TOPICS ICON[団長見解]2015年度京都市予算案の発表にあたって

日本共産党京都市会議員団
団長 山中渡

一、本日、2015年度京都市予算案と関連議案が発表されました。当初予算規模は、全会計で1兆6,932億円(前年度比528億円増)、一般会計で7,504億円(同109億円増)となり、一般会計の市債発行額は980億円(臨時財政対策債439億円を含む)、市債残高は1兆3,018億円となり、前年度比で321億円も増えています。
 2015年度予算は、市長2期目の最終年度の予算であり、安倍内閣のアベノミクス地方版・「地方創生」押しつけと軌を一にして「京プランの総仕上げと総点検の年」(市長年頭訓示)としています。また、予算の基本姿勢として「過去2番目の規模となる積極予算」「東京一極集中を打破し、人口減少社会に挑戦する予算」としていますが、安倍内閣によるアベノミクスの破たん、消費税増税と社会保障切り捨てによる国民負担増の攻撃が強まる下で、地方自治体が国の悪政に対する防波堤の役割を発揮し、市民のいのちと暮らしを守るのかどうかが鋭く問われます。

一、予算案では、国民健康保険料が被保険者一人あたり年間平均で2,532円の引き下げと、保険料5割軽減、2割軽減の対象者の拡大が提案されました。
 高すぎる国民健康保険料の引き下げは積年の市民の願いであり、党議員団も繰り返しその実現を求めてきました。最高限度額の引き上げはあるものの、9割超の被保険者の負担軽減は、その願いに応えるものです。しかし、まだ少額であり引き続き1世帯平均1万円以上の引き下げを行うよう強く求めます。一方で、国は2018年度に国保の都道府県単位化を提案しており、それを許さない運動が必要です。
 子どもの医療費助成制度の対象が「中学校卒業まで」拡充されました。しかし、3,000円の自己負担は残したままであり、引き続きどの子もお金の心配なく医療が受けられるよう自己負担なしの制度への拡充が必要です。
 子育て家庭の負担軽減へ、同時入所でなくても第3子以降の幼稚園・保育園の保育料を全額免除する制度に拡充されました。また、学童クラブ事業(学童保育)の対象が小学校6年生まで拡充されます。
 他にも、2015年度の敬老乗車証制度の応益負担導入は見送られ、小学校給食におけるアルマイト食器からPEN食器への変更と食器洗浄機が更新され、消防団報酬制度が創設され、消防団員の処遇改善が図られます。土砂災害の恐れのある学区すべてのハザードマップが作成され全戸配布されますが、ソフト・ハード両面の対策が急務です。

一、一方、予算案では、老人医療費支給制度の見直しが提案されています。国の70歳~74歳の自己負担割合の引き上げとの整合性を理由に、自己負担割合をこれまでの1割から2割へ2倍に引き上げ、しかも、その対象要件を所得税非課税世帯のみに限定するもので、大幅な負担増になります。
 国の介護保険制度の改悪に沿って、特養やディサービスの報酬引き下げと介護保険料の大幅引き上げが提案され、介護保険制度の壊滅的危機の引き金になりかねません。
 他にも、子ども・子育て支援新制度の開始に伴い利用者負担額(保育料)が増える世帯が生まれます。犬猫の引き取り手数料の引き上げが提案されています。 

一、予算案では198億円の財源不足の解消対策として、「徹底した行財政改革を全庁挙げて推進する」としています。総人件費の削減、196事業の縮小、効率化による市民サービス削減、市有財産の切り売りなどで81億円の財源捻出が提案されています。
 一般会計における職員数を150人削減し財政効果を12億円としています。全会計ではこの8年間で2,940人もの削減となります。これらの職員削減は職員の超過勤務や市民サービスの低下につながりかねません。
 また、地方交付税(臨財債含む)は前年度比92億円も削減されました。根本的解決には臨財債制度の廃止と交付税による安定財源の確保が強く求められています。
 リニア中央新幹線の京都駅ルート誘致推進予算が計上されていますが、環境を破壊し国と地方の巨額な財政負担が生じるなど問題点が多く、誘致活動はきっぱりやめるべきです。

一、予算案では、「京都の強みを最大限に活かした地域経済の活性化と安定した雇用の創出」を掲げながら、制度融資預託金を前年度比80億円も減らしています。京都市の非正規雇用率は43・7%と政令市ワースト1位であるにもかかわらず有効な対策はとられていません。「地域経済の活性化」を言いながら公契約条例はいまだに提案されず、中小企業振興基本条例も提案がありません。
 国の経済対策による「京都市プレミアム商品・サービス券」発行など2014年度補正予算と2015年度当初予算を合わせると715億円の公共投資予算が計上されています。市民生活に役立つ市営住宅や学校などの維持修繕や環境整備事業は、地域の中小企業への発注など地域経済活性化に結びつく施策とすることが求められます。

一、安倍政権は、集団的自衛権行使の容認、憲法改悪、消費税10%増税、原発再稼働、TPP推進、社会保障の解体など、暴走政治をさらに進めようとしています。安倍政権と国民との矛盾はますます深まるばかりです。
 予算市会の直後にはいっせい地方選挙が行われます。党市会議員団は、22名の候補全員の勝利に全力をつくすとともに、市民との共同した運動を進め、積極的な対案を示した議会論戦をすすめるために奮闘します。

以 上

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